【twst】 TIME OVER -第一節-【逆トリップ】【男夢主】 (ページ31)

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死んだ後の生きていた世界……？

レ「……？どういうことだ。」
『死んだのに気づかれないよりさ、気づかれた方が嬉しいだろ？』
レ「？？」

意味が分からない。嫌われ者が死んで見つかってそれで何が嬉しいって言うんだ？

『死んだときに"自分がやってきた事が世界中に見られて褒めたたえられる世界"……めっちゃいいシナリオじゃないか？！』
レ「！」
『一番上に立つだけじゃ俺は納得出来ない。歴史に名を刻むまでが俺の人生プランだ。』

出来るは分かんねえけどな。と苦笑いをする。
そしてAは外をみて息を吐いた。

『俺の元の世界で"天知る地知る我知る人知る"って言葉があるんだけどな』
レ「なんだそりゃ、知ってばっかじゃねえかよ。」
『俺も思った。でも意味が"悪事や不正は必ず発覚するものである"って意味なんだ。』

……俺のオーバーブロットの原因みたいだな、嫌味か？此奴。と思って顔を覗く案の定ﾆﾔﾘとした表情でこちらを見ていた。……うぜえ……←

『でもさ、それが世界中で起きてそれが皆正しいと思ってたらどうする？』
レ「！？」
『俺はそういうの間違ってるって言える人間になりたい。それなら自分の身を滅ぼしてでもやろうって思うよ。』

それが偽善って奴なんだろうけど、と苦笑いする。

『別にやってもいいと思うよ、俺はだけどそれの責任を取れなきゃ意味がねぇんだ。』
レ「……つまり、悪事を働くならそれの責任は自分で払えってことか」
『そういう事だ！』

そう言うとAは恥ずかしそうに笑う。

『実はこれ全部ユウの受け売りなんだよな。』
レ「草食動物の？」
『そ！草食系だと思ったらいきなり噛み付いてくる肉食だったけどね。』

アイツは何処でもそういう事してんのか……

『朝の話の事だけど』
レ「あぁ、アレか。」
『そ、アレ訂正するわ。』

アイツと俺の絆はそんな軽いもんじゃ無かったわ。とAは言う。

レ「じゃあ、なんなんだよ」
『俺が自分を犠牲にすると怒るくせに自分を犠牲にする奴。そして俺の大切な人、なんだよ。』

Aは自嘲気味に話す。

『俺は寝るよ。そろそろ君も寝な。』
レ「……あぁ」
『あ、これあげる。』
レ「……これ」
『“ヨウラクユリ”。君なら分かるだろ？』

そう言ってヨウラクユリを俺に手渡した。
花言葉は確か……

ｰｰｰｰｰ
“ヨウラクユリ”
→{王の威厳}