【twst】 TIME OVER -第一節-【逆トリップ】【男夢主】 (ページ22)

今日:20 hit、昨日:17 hit、合計:2,186 hit

NEXT ページ22

Aside.

……図星だった。

部活でもクラスでも自分のいい所だけ他の人に見せてる癖に自分の事ちゃんと知らない癖にって思ったり
仲がいい人が他の人と話していると嬉しいより俺は本当にここにいていいのかと心配になるし不安が募る。

それでも隠そうとしてきて自分の中に押し込めていた。
消えようと思ったのも事実だ。

「先輩は凄いんです、だけど、だけど！ため込まれるとこっちが辛いんですよぉぉ！！」

そういってユウは俺に抱き着いてきた。
少しバランスを崩し、尻もちをつく。

「少しは頼ってくださいぃぃ～！！」
『……はぁ、何でお前が泣くんだよ……泣きてえのはこっちだわ、ボケ。』

久しぶりに出した涙はしょっぱくてでも心は温かかった。

～

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ……

授業終了の鐘が鳴る。
その音が鳴ったあとすぐに帰る奴や部活に出る奴と別れる。

いつもなら俺は部活に行っている所だが……

『おい、起きろ。……って全然起きねぇし……』

ユウはあの後泣き疲れて寝たらしく、俺の腕の中で寝てしまっていた。
かという俺も寝てしまったが流石に授業開始のチャイムで起きた。
＿＿まあ、この状態だから起きるのも出来なかったのだが。

『本当、あの時も今も俺の気持ちだけかき乱していきやがって……』

いちいち俺に話しかけてくるウザい奴だと思っていた。
俺と馬が合わない奴だと思っていた。
嫌味だけ言ってくる奴だってそう認識していた。……その筈だった

けどこいつは普通に傷つく時は傷つくし、感傷的なる時だってある。
普通の女子だったんだと感じさせられた。

今考えたって此奴の事を考えても好きな所なんて一つも見当たらない。好きなタイプとはまるで真反対の奴。興味なんてなかったのになぁ……

『本当にお前、俺と合わねぇよな……』

だけど俺はそれ以上にお前の事が……＿＿
屋上から見える花壇には1本の"向日葵"が凛と咲いていた。

-----

”向日葵”
→{一目惚れ}