自分13 ページ14
sm side.
穂奈美ちゃんの部屋に全員集まるのはあまりよくないと思って俺、センラ、来夢、聖の四人に絞られていた。
P「あの……((T「悪い。」え?」
突然穂奈美ちゃんの言葉を遮って聖君が謝る。
穂奈美ちゃんに向かって。
T「俺が悪かった。お前の体調も気づいてやれなかった。」
P「そんなこと……」
無い。そう言おうとしたのをまた遮るように聖君は告げた。
T「簡潔に言わせてもらう。輝さんに会ってきた。」
P「!?」
T「俺にはお前のような待遇を受けたことがない。だから穂奈美の事を少しでも知りたかった。お前が苦しんでほしくなかったんだ。……すまない。話すことがちゃんとまとまってなくて……」
えっと、とかあ、と何度も言う聖君。
あまり見たことのない聖君だ。
T「だから……だからこそお前に幸せになって欲しいんだ。」
P「え」
T「聞いたんだ。色々と。お前は幸せになれる権利が無いだっけか?」
そう言うと顔を抑えていた手を外し、穂奈美ちゃんの頬に触れる。
T「人間には幸せになる権利がある。なのに幸せになれないなんて馬鹿なのか?」
P「で、でも、私は……私は……」
T「輝さんを見捨てたからとか思ってんのか。」
いつもより低音ボイスで聖君が喋る。
T「なら自分で取り返せ。輝さんと"金蘭の契り"を交わしているのなら……な。」
P「フハ、そうだね。」
そう言うと満面の笑みに変わる。
R「"捲土重来"。やってやろうじゃない。」
P「任せてよ、相棒!!」
来夢と穂奈美ちゃんは手を取り合い笑った。
俺はその光景を見て安心していた。
センラと聖君がここから去っていることに気づかず……
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『金蘭の契り』
→極めて親密な交わりの事。
『捲土重来』
→一度破れたものが再び勢いを取り戻して巻き返すこと。
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聖夜の夜(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます!本当はもうちょい明るいキャラで考えていたのですが全員の過去を聞いてそんなに明るく入れるはずがないなと思ってやんでますwww。読んでいただけて光栄です。 (2023年1月14日 10時) (レス) id: b110f9f588 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - 主人公の聖くん、自分を責めすぎて泣ける 仲間の大切さを教えられた... (2023年1月11日 16時) (レス) @page9 id: fbda915cf9 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - 能力パロの方も面白かったです!どっちも好みです!!! オリキャラも好きです♪ 主人公の聖くんが性格神...あんな風になりたい笑 (2023年1月11日 16時) (レス) @page1 id: fbda915cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:聖夜の夜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=relatian
作成日時:2021年12月12日 18時