【歌い手】自分のために【海賊パロ】

自分10 ページ11

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穂奈美の友人の名は“輝”と言うらしい。

穂奈美との付き合いは約7年だ。
約と言うのは正確に時間を知らされなかったかららしい。



輝「穂奈美は他の奉仕者達と仲が良かったんです。だから置いて行かれるという恐怖がトラウマになったんだと思います。」
T「なるほど……」



人は一人では生きてられないと言われるように誰かと関わり続ける。だからこそ置いて行かれたり、裏切られた時は余計辛いのだ。

それは誰でも立場は同じなのだろう。



T「ありがとうございます。とても参考になりました。」
輝「あの、穂奈美は元気ですか？少しでも顔が見たいんです……」



その言葉に俺は息を飲んだ。
確かに生きてはいるが会えるかは分からない。



T「少し……聞いてもらえませんか。」



ｰｰｰｰｰ


輝(穂奈美の友人)side.



T「……穂奈美は生きてます。ですがここを見たらトラウマを思い出してしまったみたいです。だから今は昏睡状態なんです。」



そこまでトラウマが進んでしまっていたのか、と思う。

トラウマというのは思い出して辛くなる事が多い。
そして気絶するまで思い詰めてしまうと精神面はとても悪化する。



T「思い出させてしまったのは俺なんです。また辛い思いをさせてしまった。また……失敗してしまった。」



聖さんは辛い表情をする。どうすればいいのか分からなくて私の所までリスクを抱えながらも来てくれたのだろう。



輝「大丈夫ですよ。穂奈美も貴方を責めません。穂奈美はそんな事で責めたりしないって私、知ってますから。」



そう言って私は聖さんの頭を撫でた。

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