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絆され、絆す ページ19

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恵比寿のもつ鍋屋がはじめ。出逢い方、案外綺麗なんだよ。出逢い、までは。






お互いに何人かで食べに来ててさ、業界人同士だから顔は知ってたわけ、で、向こうも知ってたわけ。






会釈まではしなかったけど、居るなぁっていうのは分かった。偶然も偶然で、俺の友人と向こうの一緒に食べに来てた関係者が知り合いで、必然的に帰り際に軽く話すみたいな空気になって、2軒目に移動。



西麻布のラーメン屋で。ウマイ、ここはよく先輩と呑んだシメで行くところ。



いち業界人として話を聞いたりプラベ深掘りしない程度で世間話をしていた。


ラーメン一杯で話が積もったところで、食べ終わって店を出て、ひとりに一台呼べば良かったのに方面同じ人同士で乗って帰る方が効率が良いという話になった。



それでお察しの通り、彼女と同じ方面だったから乗ることになった。
酒が回ってる時に絶対にこんな状況になるのは良くない、って思ってた。






良くないって。



同じ業界にいて、美人はかなり見てきたけど、タクシーという車内の狭い空間で見るのもまぁ免疫はない方。


隣に座ってる彼女は、ほろ酔い程度で、窓の外見て酔い覚ましてる。


あまりにも美形だからさ、衝動的に惹かれる、みたいな。綺麗だ…って、心の声が漏れそうになるくらい。まぁ出せないけど。



心は開いてないのにね。そういうのはあるみたいで。





「この後...」

『はい、大丈夫ですよ』

「そういうの、理解ありますよね?」

『もちろん。同じ業界人じゃないですか』




この二言返事で通じた。

こんなのも、気はなかった。




2歳上をだよ、凄いよね。こわいよね、大人の世界って。芸能界って。



「鍵開けるんで時差で入ってきてください、802号室。」



彼女はこくんと頷いた。



先に家に入り、日中は付けない香水を振り撒く。
良い男って思われる努力は大事だと思ってる


iPhoneをポッケから出してソファに投げる。こんなの、いらない。


オートロックを解除、数分後、インターホンが鳴る、鍵を開ける。と同時に入ってきた彼女に靴を脱ぐように視線で伝える。





ムードは作る前に作られていた。

とろんとした目と見つめあって3秒





薄く開いた唇に押し付ける湿った唇。

そのまま彼女は腕を首にを回し、はじまる


吐息まで飲み込むような口づけに浸った。
これほど自分のソレを満たせるほどのものはない


もどかしい快感などそこにはなく、確かな快感に変わった





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まめこ(プロフ) - この小説とっても好きなので続きがとっても楽しみです!! (2020年5月31日 22時) (レス) id: 561fa70743 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かれん | 作成日時:2020年3月10日 0時

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