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同級生は吸血鬼 ページ6

その後の授業を済ませ、放課後。



アテナは言われた通り、校門前で彼が来るのを待っていた。すると…



「おーい!アテナ!!」



と、こちらへ駆けてくる人物が。



彼の名は確か………



「こんにちは、ブラッドさん。」



「ああ、すまないな……待たせてしまった。」



そう言って謝る彼の名はブラッド・アルツバイン。種族は吸血鬼。



(……と、自己紹介の際に言っていましたね。)



アテナにとっては新しい記憶だ。



(吸血鬼……念の為、警戒しておいた方がよろしいでしょうか………)



吸血鬼。種族仲は決して悪い訳ではないが、吸血鬼の血筋は一人一人の純粋な能力が高い事で有名だ。



特に、回復能力においてはとても優れている。



何故呼び出されたのか分からない現状、何が起こるかも分からない。



「……それで…ご用件とは一体………?」



少し相手を見定めるような視線で彼に問いかける。



「ん?ああ……実はな………」


固唾を飲むアテナ。少し体は強張っている。



「……俺にも、Zクラスに妹がいるんだ。」



「…………へ?」



思わず拍子抜けしたような、安心したような声を漏らすアテナ。



「驚かせてしまって申し訳ない……ただ、人目があると、色々と話しずらいと思ってな。」



「なるほど……?」



(…とにかく、敵意は無いようで一安心です…)



それから二人は、互いに色々な事を話した。


彼も、妹との関係で少し悩みがあるそうで。


自らの妹弟とのこと、妹弟との関係、これからの関わり。


互いの立場が似ているからか、とても話しやすく。彼らはすぐに互いに相談出来るほどまでに仲良くなった。


これには、アテナ自身もとても驚いている。


「……今日はありがとう、妹の事も話せて良かった。これからもよろしくな!」


「いえいえ…こちらこそ。少々警戒してしまい申し訳ありません……是非、これからもお話し致しましょう。」


「うむ!何かあったら教えて欲しいぞ!」


「ふふ、それはブラッドさんも……ですよ?」


「では、また明日学園でな!」


「ええ……また明日、です。」


少し距離の縮まった吸血鬼と女神は、各々満足そうに帰路について行ったのであった。

同級生は死神→←自己紹介はしっかりと



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作者名:流花 | 作者ホームページ:___________  
作成日時:2023年7月28日 22時

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