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一目惚れは悪魔の子 ページ1

✳︎

アテナside


皆様、初めまして。私はアテナと申します。


本日から、能力者の方々が集うと噂の学園へ入学いたします。


あ、「転入」の方が正しいですかね?


確か、この学園は昔ながらのカースト制度が未だに残っているのだとか。


下位クラスへの虐めなど、なければ良いのですが……


ここでの生活は、果たしてどのようなものになるのでしょうか……想像しただけで心が躍ります!


そんな事を考えている内、自身のクラスに到着した。


「今日は転入生を紹介するぞ。天人族のフィリウスディ=アテナさんだ。」


途端に、クラスで巻き起こる拍手。ひと段落ついた所で、正しく礼をする。


「初めまして。今日からSクラス2年に転入します、フィリウスディ=アテナです。どうかよろしくお願いいたします。」


そう言って少し微笑むと、複数人からの視線が刺さる。


(うう……何だかやけに視線を集めている気がします…)


それもそのはず。彼女は俗に言う美少女というものだ。


少し気まずそうに、指定された席に着く。


隣を横目で見てみると、左目に眼帯をつけた人がいた。


(目を悪くされているのでしょうか……)


あまりじっくり見るのは失礼だと思い、視線を教卓へ移した。


「………………」


するといきなり、先程アテナが見ていた彼が、ガバッと立ち上がった。


そしてアテナの手を取り、こう言った。


「お前の事が好きだ。是非付き合って欲しい!!」


そう大声で言い放った彼の言動に、周囲はザワつき、


当の本人のアテナは………




顔を真っ赤にして動揺していた。




「えっ……わ…わた…私の事が……すすす好きとは一体…どっ…どう言う事でしょうか……?」


顔から火が出るとは正にこの事。


噛みまくりながら、今の状況をなんとか理解しようとしていた。


「む?そのままの意味だが……アテナ…と言ったか?お前が好きだ!だから付き合って欲しい!」


「ひえ…………」


名前も何も知らない初対面の人からの唐突なクラス内告白により、アテナの羞恥心はMAXに達しかけていた。


担任の先生を見ても、何も言う雰囲気はない。


周りからの混乱と興味の瞳にも、これ以上耐えられそうにない。


中には面白がっている者も見える。


種族や容姿も相まって、男性経験が殆どない彼女にとって、このようなアプローチのされ方は初めてだった。

一目惚れは悪魔の子《Part2》→



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作者名:流花 | 作者ホームページ:___________  
作成日時:2023年7月28日 22時

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