【刀剣乱舞】青い瞳の彼は刀剣達と生きる【男主】 (ページ9)

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鶴丸がやって来て一時混乱状態に陥っていた本丸だったが、それも収まり現在は夜…。

鶴丸が来たからと言って予定を変える訳にはいかず、今日も出陣などを行った。

夜は遠征がある日以外は、全員自由時間なのでそれぞれしたいことをする。

「一期くーん…？いつまでここにいるつもりだい？」

「鶴丸殿がここから居なくなるまでですな」

皆が広間で過ごしたり、風呂に入っている間、鶴丸は蒼の部屋へと来ていた。

蒼は本を読みながら、小さく欠伸をした。

「主殿、そろそろお休みになられますか？」

「そうしようかな、一期も今日は疲れただろう」

一期は微笑むと首を横に振る。

「貴方のそばに居ることに疲れなど感じません」

一期は慣れた手付きで布団を敷く。

蒼はベッドで寝た事以外無かった。
日本で療養の際も、病院のベッドだった為、この本丸へ来て初めて敷布団で寝て、暫くはあまり眠れなかった。
しかし眠れない時は、歌仙がそばで話をしてくれた為、だんだんと慣れてきたのだった。

「蒼、俺もここで寝て良いかい？」

鶴丸は本を読む蒼の肩に腕を回しながら言う。

「鶴は一期と同じ部屋だってさっき言っただろう？」

この本丸では初期の頃に多く居た短刀達の為に、短刀部屋、脇差部屋、打刀部屋など分けられていた。

短刀達が皆同じ部屋が良いと言ったからだ。

だから初めて来た太刀である一期が来た時は、一人部屋だった。
その後に光忠が来たのだ。

当然太刀である鶴丸もその部屋になるわけなのだが…。

「君はここで一人なのか？」

「見張りの子が部屋の前に居てくれるからね」

「なら今宵は俺が見張りをしようじゃないか！」

鶴丸は右手を上げ名乗りを上げる。

「むしろ鶴丸殿に見張りが欲しいですね…」

一期は溜息を吐く。

「では主殿…ゆっくり休んでください」

一期が鶴丸の腕を掴み、共に蒼の部屋を出た。

「一期、君は俺と蒼の仲を引き裂くつもりか？」

鶴丸は苦笑いで言う。

「面白い事を仰るのですな。元々、そこまでの仲ではないのでは？」

一期の言葉に鶴丸は引きつらせたような笑みを浮かべて思う。

こいつ…他の所の一期一振と違って黒いな、と。

「それに主殿をお慕いしているのは貴方だけでは無いと言う事です」

一期はにこりと笑って言った。