【刀剣乱舞】青い瞳の彼は刀剣達と生きる【男主】 (ページ42)

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政府の医療機関へ着くと、直ぐに個室へ案内された。

蒼は慣れた様子だが、一期は少し緊張しているのか厳しい表情だ。

「大丈夫だよ、一期。本丸へ来てからは大きな病気にもなっていないし、僕自身分かるんだよ…大丈夫だって」

蒼は安心させるように笑う。

「いち兄は心配性だからな？」

薬研も笑う。

一期もつられて笑い、落ち着いた。

それから医者に診てもらい、精密機械で検査もし終わった。

「蒼さん！何も問題無かったようで安心しました！」

役人である速水が帰り際、廊下で声をかけた。

「ありがとうございます」

「審神者になる前よりも随分と身体の調子も良くなられたようですね！」

「身体の成長もあるんだろうけど、やはり環境ですね？」

蒼は一期と薬研を見る。

「これからも期待してますね！何かあれば言ってください」

「いつもありがとうございます」

蒼は笑顔で頷いた。

その時…

「速水さーん！」

ある一人の少年が走って来た。
年の頃は蒼より一つか二つ下と言った所だ。

肩までの黒髪で、素直そうな顔立ちだ。

「志乃さん？どうされました？」

「今日も駄目だったんですよ！審神者適性検査！」

志乃、と呼ばれた少年はすぐに蒼に気付く。

「えっ？外国の人ですか！えっと…俺、英語駄目なんですよ…！」

「日本語で大丈夫ですよ。初めまして、蒼です」

蒼はにこやかに挨拶をする。

「俺は志乃です！俺、審神者になりたくて！霊力は問題ないんですけど、刀を顕現させる事が出来なくて…」

「志乃さんは何年も適性検査が通らなくてですね…術者としては素晴らしい才能をお持ちなのに」

「いいなー。刀剣男子を間近で見るのは初めてです」

志乃は羨ましそうに見る。

「僕は身体が弱いので、力を使いこなせてはいませんけどね…皆が支えてくれるので」

「主殿の役に立ってこそですから」

「大将を一人にするのは心配だからな」

「良い刀剣男子ですね。俺も早く審神者になれるよう頑張ります。その時はよろしくおねがいします！」

志乃は手を差し出した。

「応援しています」

蒼は上品な所作で握手を受けた。

しばらくして本丸へ戻る時間になり、蒼は一期と薬研と共にゲートをくぐった。