【刀剣乱舞】青い瞳の彼は刀剣達と生きる【男主】 (ページ37)

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「よかったー…主が帰って来てくれて」

夕食中、清光が安心したように言う。

「帰って来るに決まってるだろう？」

「俺は信じていたさ、君が戻って来ることを」

鶴丸は嬉しそうに笑う。

「一番寂しがっていたのは鶴さんだけどね？」

三日ぶりの全員揃っての食事に賑やかになる。

「審神者様ー！！お手紙で御座いますよ！」

広間にこんのすけが飛び込んで来る。

「こんのすけ…もう少し落ち着いて入って来てくれ、雅じゃないよ」

歌仙が嗜めると、こんのすけはしょぼんとした様子で蒼の側に行く。

「し、しかしっ…速達でと申しつかりましたので！」

「そくたつ…？」

「はいっ！」

蒼は手紙を受け取ると、見慣れた文字を読む。

「Oh……Really…？」

「はい、審神者様。明日役人の速水さんの案内でこちらに参られます」

「歌仙…兄様が、来てくださるって…」

「良かったじゃないか、いつだい？」

「明日…」

「「「明日！？」」」

歌仙以外の声も重なった。

「君に冷たいあの兄君が来るのか！？」

「鶴…兄様とはこの旅行で話せたんだよ。見えていなかっただけで、本当はとてもお優しいんだよ」

蒼の様子を見て、皆悟ったようだった。

「ゆっくりしてる場合じゃありません！主の兄君が来られるのであれば、準備をしなくては！」

「そうだね長谷部君。朝から掃除をしてもてなしの準備をしないとね？」

その夜はすぐに皆眠りについた。

蒼の部屋では見張り役である一期が、蒼の布団を敷いていた。

「主殿…良かったですね、兄君の事」

「本当に…簡単な事だったんだよ」

「誤解であれど、兄弟に嫌われていると感じるのはとても辛きことだと思います…」

「うん…僕にとっては、粟田口の子達にとっての一期と同じくらい大切な人だ」

一期はその言葉に少し照れてしまう。

「良いものですね、兄弟と言うものは」

「一期……明日は朝も早いから、見張りは辞めてここで眠ってはどうだい？」

「え？主殿と、ですか」

蒼の言葉に一期は驚く。

「誰かと布団を並べて眠るのは、安心するからね…」

「私で良いのですか…？」

「勿論。ここへ来て初めの頃は、よく歌仙と薬研と眠ったんだよ？」

「では…失礼いたしますね」

早く寝る為だったが、その夜蒼と一期は兄弟の話で盛り上がるのだった。