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午前中は高かった蒼の熱も、午後の陽が落ちる頃には下がっていた。

「薬研、世話をかけたね」

「どうって事ない。まだ無理は駄目だぞ」

薬研は笑顔で言う。


「主、食事は食べられそうかい?」

光忠が襖越しに声をかける。

「えっ、ちょ、鶴さん?何してるの?」

「薬研、もう入っても良いかい?」

慌てた光忠の声と、楽しそうな鶴丸の声。

「大将、良いか?」

「うん。ずっと眠っていたからね、つまらなくて」


「入るぞ!」

鶴丸が襖を開けて、サッと入って来る。

短刀達と清光もぞろぞろと入って来る。

その手には皆で白い袋を持っている。

「こんなに大人数でどうしたの?」

光忠も不思議そうに入って来る。


「僕達、主さんの為に頑張ったんだよ?」

乱がにこにことして言う。

「だから蒼、思う存分驚いて楽しんでくれ…!いくぞ…!せーのっ…!!」

鶴丸の掛け声で、短刀達と清光は袋を広げた。




ふわり……




と、薄桃色の花弁が舞う。


視界いっぱいにその色が広がる。



「わあ……」

蒼は思わず声を上げる。

子どもの様に目を輝かせ、頰を染める。


「美しいだろう…?皆で桜の木から落ちてくる花弁を受け止めたのさ」

「主っ…元気になりました…?」

五虎退が恥ずかしそうに言う。

「ああ、とても元気になったよ。ありがとう」

蒼は笑って五虎退の頭を撫でる。



「主の気分が良いなら、川辺の方で夕餉にするかい?」

「そうだね。夜桜なんて素敵だ」

「やった!主と花見ができるのか!皆に知らせてくるよ」

清光は嬉しそうに駆け出して行く。

「一兄にも知らせて来ます!」

粟田口の短刀や、今剣も準備に向かった。

「それじゃあ僕も支度をしてこようかな?」

光忠は腕まくりをしながら出て行く。


「鶴…ありがとう」

蒼は立ち上がり鶴丸の頭を撫でる。

「何だ…君は。これ以上好きにさせてどうするんだ?」

「鶴の愛情は重いからね?それは少し困るなあ…」

蒼は苦笑いで言う。

「君を困らせるのは俺だけだぞ?ちゃんと受け止めてくれないとな」

鶴丸は自分の頭にある蒼の手を掴むと、自分の頰に当てた。

愛おしそうに蒼を見つめる鶴丸に、まだ部屋に居た薬研が声をかける。


「お二人さん、俺が見ている前でイチャイチャしてくれるなよ」

薬研がじとりと二人に視線を向ける。



「まったくだ…鶴丸国永。病み上がりの人間に手を出すとは、万死に値する」

にこりと笑った歌仙が現れた時、さすがの鶴丸も表情を崩したと言う。

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那智(プロフ) - どうぞ!あ、タメで良いですよ!!! (2017年5月9日 0時) (レス) id: 3cf1030c36 (このIDを非表示/違反報告)
結桜(プロフ) - クロツル(那智)さん» あとTwitterもフォローさせてもらっても良いですか?>_< (2017年5月5日 1時) (レス) id: 46e50081e8 (このIDを非表示/違反報告)
クロツル(那智)(プロフ) - どうぞ!嬉しいです! (2017年5月4日 19時) (レス) id: 3cf1030c36 (このIDを非表示/違反報告)
結桜(プロフ) - クロツル(那智)さん» ありがとうございます!拝見させてもらいました。すごく嬉しいので、小説の方に載せてもよろしいですか? (2017年5月4日 12時) (レス) id: 46e50081e8 (このIDを非表示/違反報告)
クロツル(那智)(プロフ) - 描きましたので、ご報告に上がりました。Twitterの@kuroturu2113で出てくると思います。 (2017年5月3日 13時) (レス) id: 3cf1030c36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結桜 | 作成日時:2017年2月26日 1時

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