【刀剣乱舞】青い瞳の彼は刀剣達と生きる【男主】 (ページ19)

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「お前、桜子に何してるんだよ！」

男は袴に羽織を着ていて、歳は蒼や桜子より少し上に見える。

「違うのっ…私が蒼さんとお友達になりたくて、話し掛けただけなの」

桜子は男に必死に言う。

「桜子は優しくて、可愛いから男が寄って来るんだ！お前もその一人だろ！」

男は桜子の話を聞かずに、蒼に掴みかかる。

「やめないかっ…！」

歌仙が蒼を守る様に腕を出す。

「歌仙、ありがとう。…まず、僕は蒼と申します。お名前をお聞きしてもよろしいですか？」

蒼は落ち着いた様子で男に尋ねる。

「はあ！？誰がお前なんかに…！いいかっ？俺と演練しろ！！さっきお前の部隊見たが、三日月や小狐丸が居るわけじゃねえし、大太刀もいねえっ。大した事ねえな！」

男は笑って蒼を指差す。

「…分かりました。演練が初めての刀剣がほとんどですので、お手柔らかに願います」

蒼は歌仙の方を見て、「ごめんね」と笑った。

「主、あれを見てごらん？」

歌仙が苦笑いで後ろを見る。

そこには…

「さすがに俺っちも…落ち着いてられねえな」

「薬研、待ちなさい。ここは私が…」

「否…無礼者の手打ちなら俺に任せてもらおう」

「鶴さん、今こそお得意の神隠しじゃないかい…？」

「すまないが、俺の神域は蒼限定でな…地獄になら送ってやらん事もないな！」

今から刀剣と戦うと言う事が頭に無く、あの男をどう消してやろうか考える皆だった。

「蒼さんっ、すみません…！彼少し前から私に付きまとってきて…困ってるんです」

男が演練の準備をしに行くと、桜子が蒼に駆け寄る。

「主…「だから…彼が失礼な事言っても気にしないでください」」

桜子の近侍の三日月が何かを言いかけた。

「それは無理があります。自分の力の無さをとやかく言われるのは構いませんが…そうではないのですから」

「主…やれるだけの事はするけれど、あの男の部隊には大太刀や小狐丸が居たよ」

歌仙は落ち着きを取り戻し相手の部隊を見つめていた。

「皆、ここでの怪我はすぐに治るけど…それでも無理はしないでほしい」

「大将の言う通りだな。俺たちは大太刀の相手をするのは初めてだ」

「特に鶴…君は練度が高いし、政府の方でも大太刀と戦った事もあると思う。けれど、周りに合わせるんだよ？」

「君に心配をかけるわけにはいかないからな！」

そして、演練が始まった。