【刀剣乱舞】青い瞳の彼は刀剣達と生きる【男主】 (ページ15)

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鶴丸がこの本丸へ来て一週間ほどが経った頃。

「蒼っ！今日の誉は俺だぞ？褒美をくれ！」

「鶴…静かに、ね」

鶴丸が上機嫌で蒼の部屋へ行くと、小夜が蒼の膝で眠っていた。

「小夜じゃないか、珍しいな」

鶴丸は素直にその場に座る。

「たまにこうして、非番の日に遊びに来てくれるんだよ」

可愛いだろう、と蒼はクスクス笑う。

「お兄さんが二人とも居ないから、寂しいんだと思う…短刀の子達とは仲良くやってるけど、甘えたいもんね」

「宗三と江雪か。鍛刀をしても来ないのか？」

「宗三左文字だけでも頑張ってみたんだけど…毎日鍛刀出来るほどの体力もなくて…」

蒼は小夜の頭を撫でる。

「なら俺に任せてくれ！出陣して連れて来よう！」

鶴丸は立ち上がると、部屋を出て行こうとした。

「待ってくれ！その話、僕も乗るよ」

歌仙が自信満々に言う。

「昔馴染みの小夜の為だ！主が頼みをするのも珍しいしね」

「お待ちを！！主の望みはこの長谷部が叶えてみせましょう！」

長谷部が胸に手を当て現れた。

「待ちなよ！僕だって格好良く主の為に戦うよ！最近は包丁ばかり握っていたからね？」

光忠も襖を掴みながらひょこりと現れた。

「それならば私も参ります！兄弟と会えないなどそんな思いをさせたくはありません！」

一期が涙ぐみながら現れた。

「ありがとう皆。けどね……もう少し落ち着いてくれるかな？小夜が起きてしまったからね？」

蒼は普段見せる笑みとは違い、黒い微笑みを浮かべた。

・・・
〈another〉

「小夜、起こしてごめんね？」

「平気だよ。主…」

「どうしたの？」

「ありがとう、兄様が来てくれたら嬉しい。けど僕は寂しくないよ…主が居てくれるから」

「小夜…」

この後、蒼は小夜を抱き締め、それを見ていた歌仙は頬が緩みきっていた。