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宿題を終えると、春親は背後で横になっている大倶利伽羅に目を向ける。


「倶利伽羅…暇なの?」

声を掛けると、大倶利伽羅は顔だけこちらに向ける。


「今日は畑当番でもう終えたんだ…」

「お疲れさま、僕も夕飯の準備でも手伝ってこようかな」

春親は立ち上がろうとする。


「今日の夕食当番は光忠が居るぞ」


大倶利伽羅の言葉に、春親は腰を下ろす。


「早く光忠と仲直りしろ…」

「別に喧嘩してるわけじゃ…」

「俺が光忠に毎日泣きつかれるんだ」


大倶利伽羅は面倒そうに言う。

伊達のよしみで燭台切、鶴丸と同じ部屋の大倶利伽羅は毎日燭台切から悩みを聞かされていた。



「嫌いになったわけじゃない」

「それを光忠に言え」


春親はそれを言えば燭台切がどんな反応をするか目に見えていた。


「確かに光忠はお節介だがな…」

「倶利伽羅…」

「あまり考え過ぎるな…」


春親は大倶利伽羅の横に寝転がった。


確かに考え過ぎなのかもしれない、と春親は思いながら目を閉じた。

中学に上がる前はこうしてよくお昼寝をしていた。


中学に入ってからの環境の変化もあり、自然と焦っていたのかもしれない…。


大倶利伽羅は頰を緩めると、春親の髪を撫で目を閉じた。








夕飯の時刻になり、春親を呼びに来た燭台切はその光景に身を震わせた。


「おっ、どうした光坊?…こりゃあ微笑ましいな」

部屋の前で固まっている燭台切の元に鶴丸がやって来て大きく笑う。


「ずるいよ、伽羅ちゃん…僕だってここ半年以上はハル君と寝てないのにっ」

「目も合わせてくれないもんなー」

泣きそうな燭台切に、鶴丸は追い討ちをかける。




騒ぎに大倶利伽羅は目を覚ます。

春親は疲れているのか目を覚まさない。


「うるさい…お前達か」

大倶利伽羅は二振に気付くと溜息を吐く。


「いくつになっても可愛いもんだな」

鶴丸は春親の寝顔を覗き込みながら言う。

「良いなあ、伽羅ちゃん…」

燭台切は愛おしくて堪らないのか表情が緩み切っていた。


「俺が起こしてから行く…」

大倶利伽羅に言われ、燭台切はしぶしぶ鶴丸と共に広間へと行った。

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設定タグ:刀剣乱舞 , 男主 , 燭台切光忠
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作者名:結桜 | 作成日時:2018年1月26日 22時

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