【刀剣乱舞】君の命を繋ぐもの【男主】 (ページ2)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:36,639 hit

～昔語～ページ2

まだ幼い少年は生きる事に絶望していた…。

大切な人達を亡くし、幼い少年は現実を受け止めきれずにいた。

部屋に閉じ籠り、虚ろな目をしていた。

何日も飲まず食わずの状態で周りの者達は心配していた。

「はい、どうぞ」

一人の男がお皿にほかほかのおにぎりを乗せて差し出した。

「悲しい時は食欲が無くなるよね」

男は悲しそうに笑う。

「でも食べて欲しいな…じゃないと、その悲しい気持ちも、これからの幸せな気持ちも感じる事が出来なくなる」

男が言うと、少年は顔を上げる。

「あっ、おにぎり嫌いだったかな？それなら好きな物作るから！」

男は慌てて言うが、少年はおにぎりを手に取る。

「いただきます…」

久しぶりに口にした言葉だった。

おにぎりを口にすると、少年は涙をながした…。

「気に入らなかった、かな…？」

少年は首を横に降る。

涙を流しながらも食べ続ける少年を見て、男は優しく笑った。

「君が生きる事を選んでくれて嬉しいよ」

少年が生きる為にした行為

”食べる”と言う事は生きる事