リボン-2

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「まじで？」



「さっき、ここに聞きに来たんだよ。マルなら知ってると思ったんじゃないかな？」





「知ってても言うわけないし。」





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メモはシュレッダーにかけてから自分のカップに珈琲を注いでデスクに置いて僕はすぐに仕事を開始する。スマホを見ると章ちゃんからメッセージが来ていた。






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珍しい







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僕が思うのは、LINEでなくショートメッセージだったから。








メッセージ画面を開いて送られた文章を読んで……






「マル、どうした？」







シゲちゃんに言われるまで僕は画面を見つめたままだったみたいや。





「ちょっと。」





「顔色悪いで。」






「大丈夫。一服してくる。」







僕はそう言葉を残し、パソコンを閉じてから休憩室に入った。









小さく息を吐きだしてから煙草を銜えもう一度スマホの画面を見ていく。








章ちゃんから来たメッセージは……仕事先で気になったことを送って来てくれたものだった。







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『マルが事故に遭った事って新聞でも小さいから有名ではないよね？』









たったこれだけなのに僕は動揺してしまった。







『多分、有名ではないはずです。』







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そう、返事を返すのは……あの事故は新聞でも小さな記事だった。







車同士の正面衝突
片方の運転手は即死
片方は大怪我
同乗者はそれぞれ重傷としか新聞には出てへん
誰が亡くなったとかも確か……書かれてなかった気がするけど、どこかの記事はあったんかな？









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紫煙を天井に吐き出してから僕はスマホを操作して過去の記事を見るけど、ネットでわかる事は簡潔なモノだけ。







……思い出せない






事故１週間前の出来事すら覚えてないのに。






ほんま、何があったんやって感じ






「気分悪い。」








つい口にしてから僕は煙草を揉み消してからすぐに戻ってきた返信を見ていた。





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