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――――もう……会えないのかな。

なんて僕が言うとオカンは洗濯物を畳みながら言うねん。

――――りゅうちゃんが元気になって生活すれば会えるんじゃない？

――――リハビリ頑張れと言うのですね

――――そうとも言う。痛い、痛い、言って逃げていたら歩けないから。

――――ほんまに痛いんだもん。

ベッドの上でゴロゴロしてオカンに言うと盛大なため息をして言うたん

――――歩かなきゃ会える人も会えなくなるわよ。たつくんに会えなくなるわね。

そんな言葉言われたら……頑張るしかないやん。

僕は口を尖らせて言うたん。

――――頑張るし。

――――そうでなきゃね。

オカンが背中をポンポン叩いてくれた。

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長い時間過ごした病院

僕は教会に行く。

数か月だけの友達

僕にとっては大きな存在

ちょっとだけ弱った時期にたつくんの存在に助けられたし、僕の退院を神様に祈ってくれた。

「もう会えないんかな。」

なんて僕はぽつりと言う。

あの日見た時と同じようにステンドグラスから注がれる光は綺麗だし、マリア様の周りに花々が飾ら
れている。

「りゅうちゃん、そろそろ行くわよ。」

オカンの声が聞こえて僕は「はーい。」なんて返事を返してから歩いて外に出た。

夏が終わり、心地よい季節が来て金木犀の香りが漂っている。

また会えるのを……どこかで期待しながら僕は家族が待っている方に歩いて行った。

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