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僕はそんな言葉を言えなくてたつくんの話をうんうん。って、頷いて聞いていた。

「オトンも仕事の合間に顔を見に来れているから安心しているみたいやし、ばぁちゃんもじぃちゃんもみんな。」

「近いの、家？」

「バスで20分？」

「気持ち遠いね。」

「でも、前の病院は電車乗っていたからここに来るのは近い方。」

「電車？？遠すぎる。」

「それにオトンの仕事で転勤もあるから。入院している時に転勤なるともっと遠くなるから嫌やん。」

「えぇ、それって辛いやん。そうなると、たつくんは小学校転校？」

たつくんは小さい声で「もう8回してる。」とか言うねん。

年に2回の転勤？怖すぎ、え？旅芸人か何か？

「転勤ないほうがええね。」

僕はそう言うしか出来へん。

遠くに行ったらお母さん会えへんやん……それ辛い。

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トモダチが出来るってこんなにうれしい事なんだって知ったのはたつくんと話す時間が出来てからやった。

週2日。

いつもの場所で会うのが楽しみなったのも初めてだし、たつくんから教えてもらえる小学校の話。
ほんまに面白くて僕は早く退院していきたいって心から思える場所になっていく。

――――○○小学校にりゅうちゃんも来れたらええのに

なんて言われるけど、転勤多いたつくんがいつまでその小学校にいるか分からへんやん。

――――それなら僕が行く予定の小学校にたつくんが転校してきたらええねん

――――それか！そうする

なんて簡単に言うんだからオモロすぎへん？1学年違うから一緒ん勉強出来へんのに。

冬の寒い日がいつの間にか終わり、気が付けば春の季節になって進級の季節になって院内教室の５年に上がった事をたつくんに話すとたつくんは小4になった。と、笑って言うねん。

―――――学年で一番ちっさいの僕っておかしくない？

むっとした口調で言うから学年何人いるの言うたら

――――今の学校の4年生1クラスだけの20人。

むっちゃ人数少ないやん、それは一番小さい言わないうたらたつくん真顔で言うねん。

―――――牛乳飲んで頑張る。

お腹壊すで？言うたらしょぼーんて顔するから大笑い。

僕にとって家族以外の友達は大きな存在で早くたつくんと話したい!そんな気持ちが募っていく。

体調悪い時はオカンにお願いして手紙を渡してもらう。

すると、たつくんからのお手紙のお返事が来て僕は嬉しくて何度も読んじゃう。

字がとてつもなくきれいでほんまに年下？

なんて思うんよね。