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僕と付き合う前はヤスと一緒に遊んでいたと言う話を聞くと、僕よりヤスの方がいいんじゃないか？なんて思ってしまうのは間違いなんかな。
深く沈むベッドのような感覚。
僕はそんな事を考えてしまう

どこで僕を見つけたんだろう？
すれ違った時？
横山さんと飲んでいる時？
ヤスと一緒にいる時？
信ちゃんが僕を見つけたのが分からなくて正直もやもやが継続中。
信ちゃんとの接点が少ないのに僕に告白してきたと言うのが分からないねん。

「一目ぼれちゃうの？」

いたって冷静な分析をしてきた横山さんはスマホを弄りながら僕に言うて来たん。

「一目ぼれ？」

「村上は乙女やで？」

「乙女……」

「出会い一瞬で恋に落ちる。そんな考えを持っている男やで？」

「横山さんのその口調が怖すぎる。」

「そう言う男です、村上は。」

力説してどや顔を僕に見せた瞬間に気づく。

「喧嘩したんですね。」

「…………ははははははは、鋭いな丸山くん。」

「なにしたんです？」

「夢の国に行くチケットを買い忘れた。」

「…………それは、オコされますね。」

「売り切れていたん、行きたい日の前売り券。」

「やっちゃいましたね。」

「2か月前から楽しみにしていたのに!言うて、回し蹴り受けてケツが痛いねん。」

「強いな、彼女さん。」

ボクササイズで鍛えた蹴りはヒットしたら相当痛いと言うのを飲んでいる時に毎回聞かされ、イメージするのはケツに打つ筋肉注射並みの鋭い痛みに違いない。
想像しただけでも……痛い、絶対痛い。

「どうしたらええと思う？」

「僕に言います？」

「他に誰がおるねん。」

「ヤス？」

「無理やって、返事ないねん。」

「信ちゃん経由なら返事来ますよ。」

その言葉に横山さんは妙に納得し、今まで気づいていたけど絶対口にしないようにしていた僕の気持ちを代弁して言うたん。

「そうやな。ヤスは村上の事が大好きマンだから即返事が来るに違いない。」

それは仕事の関係性？
恋愛？
素朴な疑問を僕は抱いてしまう。

それくらい……僕の中で二人の関係性が分からへんねん。

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