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「ここで会うなんてびっくり。前に会ったのは……どこだったかしら？」
「駅っすね。」
「そう、駅だったわね。たつくんは……今日は？」
「おやじの法要で。」
「あら、ここのお寺？」
「はい、まぁ……」
なんとなく言いたくなさそうな口調に僕は気づきあっちゃんに視線を向けると気づいてすぐに言うたん。
「お母ちゃん、早くいかないとお父ちゃんに言われちゃう。」
「そうね、元気そうでよかった。隆平もほら。」
なんて言われ僕は軽く頷くとたつくんも同じように頷いていた。
「じゃあね。」
なんてオカンが言うて僕らは施設の方に向かって歩いて行くと「りゅうちゃん。」なんて声が聞こえ振り返るとあの時と同じ……
あの笑顔が見えた。
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「言わなかったかしら？」
完全にシラを切った言い方をしたオカンに僕は「聞いてへん。」なんて返事を返す。
「なかなか帰って来ない隆平に言った気になっていたのかも。」
棘のある言い方をされた僕は肩肘ついて茶を啜る。
目の前に置かれたご膳は法要で準備されたものでよくある感じの食事、そこまで箸が進まへん。
「３〜４年前かな。おばあちゃんのお見舞い帰りに駅で会ったのよ。」
「駅？」
「たつくんから声をかけて来てね。」
「たつくんが？」
「そう、『りゅうちゃんのお母さんですよね?』なんて言われてびっくり。りゅうちゃん呼びなんて隆平の友達でもそうそう呼ばない呼び方だし、病院の人にしては見たことないからどこかの詐欺かと思ったんだから、顔が良いから。」
顔が良いと詐欺になるんか……オカンの脳内変換が不思議すぎる。
「何か話したん？」
「帰って来たの？聞いたら18で戻って来た。そう言っていたかな……あとは何も。」
オカンはそう言いながら急須から茶を注ぎ飲みながら口にする。
無難な会話やとは思う。
過去の事を気にする人もそうおらん、そんなご時世の中で声をかけてくれるだけでもそりゃ。
「そろそろ時期だってわかっているの？」
急に言われた言葉に僕は数回頷く。
「いくら寛解したからって油断は禁物だって話したわよね？分かっているの？」
キッツい口調で言われ僕は苦笑いしてから「分かっているって。」そう返事をかえした。
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kkoyanagi(プロフ) - は〜い(^^ゞきながに待ってます (11月9日 8時) (
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2023年6月27日 16時
