A/L 6

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「遅くなって…………ごめ……ん。」



次の言葉がすぐに出なくなるには理由がある。




茂ちゃんが私用で来て夕飯を近くの居酒屋で取っている、それも数人の知人を交えてと言われて断るにも断れず。





閉店業務済ませて来たら何度か顔を合わせたことある人がおった。





その中に……横山くんもおった。





別にやましいことあっての気まずさやない。ただ、その場所にいたことに驚いてしまいの微妙な反応。





それだけ。





隅の席に座り、何もなかったように会話に参加していけばそれでいい。





そんな気分でいた。





私用で来たのは今の店を紹介したいのと……あとの理由は知らない。




社長としての業務も関係しているのだろう、そんな感覚やった。



すでに出来上がっている人もいれば、まだこれからと言う何とも言えないメンツで俺は何も考えず注文してから煙草を銜えた時やった。






「大倉も来たんや。」






なんて声が聞こえ視線を向けるとさっきまで座っていた人は茂ちゃんの方にいて、席チェンジしたようで横山くんが近くに座っていたん。




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「呼び出された。」





なんて言うと横山くんはグラスにあるアルコールを飲んでから隣の人と話を始める。ここにいるのはどこかの会社の社長さんだからうまく話を持って行ければ売り上げの足しになるものが大きい。だから、できるだけ名前を覚えてもらうチャンスには違いない。注文したものが置かれ食事をとりながら話を聞いていくけどさっぱり分からへん。色々な分野の人がいるからそりゃそうや。ある程度満腹になってから煙草を吸いながら何となく話だけを聞いて行くけど右から左。






そんな時やった。






隣のテーブルで話している会話が丸聞こえでそちらの方が気になっていく。







全く知らない人の会話に聞き耳立てるのは失礼やけど気になるワードが無数に出ていたん。男性のたしなみと言うか下ネタ満載の会話は正直今の自分にとってちょうどいいくらい息抜きになってしまう。








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