Ａ／Ｌ 4

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4月
世間は新年度を迎えた。





年度末3月も大変忙しく過ごし土日感覚も消え失せていたら4月1日を迎え新年度、すでに何日すいているやら。







学生の進級関係の花関連が終わっての時期に突入したら花屋も人事異動。マンネリ化しないためにと言う茂ちゃんらしい感じなんやけど。







大橋がサブマネージャーと言う役職について急に偉くなったことに俺的にビビった。






それだけ真面目に仕事していると言う事なんやけど。






「大倉くん、そろそろ時間になるんちゃいます？」







なんて言われて時計を確認すると１３時を表示して置いてあるリックを手に取ってペットボトルを持
ってからため息をする。





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「なんでそこ嫌がるんです。」




「苦手なんやもん。」




「仕事じゃないですか。」




「この仕事してまだ3か月の初心者ですって言うても信じてもらえへん。」





「僕も信じません。」




「配達しかしてない俺がどこでどう学ぶんや、教えて！大橋くん。」




「睡眠学習。」




「寝たら勉強なんてしたくないし。」




「ですよねぇ。」






なんて笑って言う言葉ちゃうで。防寒対策をしてからヘルメットを持ってもう一度時計を確認してから頭の中で最速ルートを組み立てる。





「何かあったら連絡して。」




「分かりました。」





「行ってきます。」





「気を付けて。」






なんて見送られてから車庫に止めてあるベスパに乗り目的地に向かう。










信号待ちをしている時に何気なく歩道を見るけど、すぐに信号が変わり目的地に向かうために走り出す。すれ違う人の多さの中でスマホの地図アプリを使っているのを見ると土地慣れしてない人。と、割とわかる。裏道は相変わらずこの辺りの人が多くて迷子はいないから気が楽に進めるのは飛び出してこないから。








３０分ほど走らせて到着したのは市内のはずれの寺。








観光客も多い場所で少し離れた場所にバイクを止めてから受付に声をかけるとすぐに返事をくれ裏の木戸から決まった場所に入っていく。檀家さんのみが入るその場所は観光客もいない。





静かだけど空気は冷えている。










４月に入っても底冷えは継続中で冷えた空気のお堂の中に置かれた一式の道具を見てからリックに入っている仕事道具を取り出してから少し伸びた髪の毛を結び正面にある仏さまを見つめた。




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