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『新幹線をご利用いただきありがとうございます。まもなく…………』
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構内放送が微かに聞こえ列車時刻の掲示板を確認すると横山くんはカードを取りだした。
「1か月死ぬ気で頑張ってくるかな。」
なんて笑って言う言葉に俺は小さく笑ってしまう。
「なに、彼氏みたいな言い方。」
「……そう言われたらそうやな。」
なんて今度は横山くんが笑う。
「体に気を付けて。」
「大倉もな。」
そんな言葉を言うて横山くんは改札を通過して東京方面のホームに向かっていく。
振り返ることはない。
なのに……俺は姿が見えなくなるまで見てしまう。
帰ろうと思うて歩いてすぐやった。
発車ベル
アナウンスを聞きながら駅を出ると風はやはり冷たくて首をすくめてしまう。
ほんまはタクシー乗ってさっさと帰るべきなんやと思うけど、さっきまでの短い時間で一瞬に数年の楽しかったころを思い出す。自分で捨てて来たのに思い出すなんて都合のいい感情だと思いなが歩いて行く。
信号待ちで立ち止まり、バスが通過し視線を向けると冷静な感情が出て電子煙草を銜える。
背徳感
妹のモトカレと関係を持つことは異常だよな
フツウに考えれば
いや、フツウ……普通ってなんだ
俺は妹を愛していた時点で普通ではないんよな、世間では。
信号が変わり歩き始め何気なく見上げた空にポツンと見えたのは星でこんな時間に？なんて思うてしまう。
横断歩道を渡り終え、振り返り駅を見ればほんの数分で動き出した。冷えた空気を伝って聞こえるアナウンスと到着と発車のベル。
―――――やっぱり似ているんやな。
残酷な言葉を言うた人に対して俺はどんな感情を持ち始めているんだ？
1か月会わないのが寂しいと思ったのか？
それともよかったと思ったのか？
分からへん。
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瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。嬉しい言葉です。中だるみするかな？そう思いながら日々更新しています。これからも宜しくお願い致します (2022年12月2日 16時) (
レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。わくわくが止まりません。 (2022年12月1日 17時) (レス) @page42 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ショーン様 コメントありがとうございます。楽しんでいただけて嬉しいです。まだ続きそうなのですが、これからもお付き合いくださいませ。 (2022年12月1日 15時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - いつも楽しみにしています。話の展開がワクワクしてきました。これからもよろしくお願いします。 (2022年11月30日 19時) (レス) @page41 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2022年10月24日 16時
