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夕方になると鐘の音がどこかからか聞こえる。
配達を切り上げて来た場所は寺
裏口から入るのは大荷物のせい。
竹を担いで台車を押して目的の場所に向かえば、そこにおったのは庭を眺めている叔父さん。
この時期恒例の花を飾る仕事は拝観が終わった時刻から開始。
「いい竹が手に入った。なんて茂ちゃんから連絡が来たからお願いしちゃいました。」
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台車の音で入れが来たってわかったんだろうな。叔父はそんな言葉を見向きもせず口にした。
「そうやね。取りに行くのは大変やったけど。」
「どこまで行ったん？」
「大原まで行きましたけど。」
「それはごめんやったな。」
なんて言われるけど、きっとそう思うてへんと思う。叔父のこだわりは相当なのはここ3年でよくわかったことだから。
竹を置き運んできた台車から花の入った段ボールを置いて俺は周りを見ていく。
拝観が終わった寺は静かで聞こえるのは掃除をしている人とお勤めを始める関係者の音だけが聞こえる。
念仏も慣れたら音に感じてしまう。
「忠義は何か知った？」
不意に言われた言葉にギョッとしたのはほんま。
なにか
敢えて言わないけどこの人の洞察力は尋常やない。
「どうかな。」
なんてはぐらかした言い方をするけど叔父は小さく笑ってから俺に言うた。
「色々な形でなにかを知ると自分の知らないところで変化が生まれる。それが良い方に行くか行かないかは本人次第ですけどね。」
そう叔父は口にしてから箱の中身の確認作業を開始する。
「忠義にお願いあるんですよ。」
「荷物運びですか？」
「違いますよ。」
きっぱり言うてから叔父は1輪、２輪の花を出して何やら眺めて俺に言うた。
「その奥の仏間に花を揃えてありますからお願いしますね。」
やけにあっさり言う言葉に俺は言い返そうと言葉を口にしようとした時やった。
「知っていますから。」
「え……」
「家元からなんとなく聞いていますから。」
「なにを？」
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瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。嬉しい言葉です。中だるみするかな？そう思いながら日々更新しています。これからも宜しくお願い致します (2022年12月2日 16時) (
レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。わくわくが止まりません。 (2022年12月1日 17時) (レス) @page42 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ショーン様 コメントありがとうございます。楽しんでいただけて嬉しいです。まだ続きそうなのですが、これからもお付き合いくださいませ。 (2022年12月1日 15時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - いつも楽しみにしています。話の展開がワクワクしてきました。これからもよろしくお願いします。 (2022年11月30日 19時) (レス) @page41 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2022年10月24日 16時
