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乗り込んでいく人の列と見送る人が一緒に動いて行く。
発車まで5分もない
俺は少しだけズレてマルちゃんの顔を見た。
「ここまでついてきてくれてありがと。」
「暇ですから。」
へへん。って、顔をされて苦笑いをすると時計を確認してから少しだけ考えてから言う。
「今から帰ってから明日には帰るって感じ?」
「明日は無理ちゃうかな。」
「じゃあ、3日?」
「多分。イトコの用事を済ませてからだから3日にはなると思う。なんで?」
「お土産……」
「何がいいのかな?」
「八○橋でないもの。」
「まさかのド定番を却下するって上からやん。」
「たまには違うの食べたくないです?」
「そんなに京都土産を貰っているの?」
「オーナーの関係で。」
「あぁ、それは……そうなるね。」
納得。
オーナーの知り合い関係なら年齢的にど定番のお土産多くなりそうや。
「少し変わったの買えたら買うけど、期待はしないでな。」
「期待して待ってる。」
「期待なし言うたやん。」
「そこは大倉が頑張ればええねん。」
どんな応援の仕方や。
「じゃあ、乗る。」
「はいはい。」
なんて笑って車内に入って座席に座るとマルちゃんはのぞき込んでお手振りをしてくる。
カレカノか!
なんて思っちゃうけど、そんな心使いが嬉しくてニヤケたら負けって気持ちが強いんやけど。
発車ベルが聞こえすぐに動きだす。
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ガタン
そんな揺れと同時に俺の中で何かが弾け
今にも崩れそうな感情に押しつぶされていく。
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――――帰って来るよね?
ごめん、嘘ついた。
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察知されて慌てたけど、嘘をついた。
タップして画面を開き従姉に報告を入れるのは希望通りのお土産を購入したのと……
自分の気持ちを素直に伝えた。
ごめん、嘘ついて。
4人と一緒に入れて幸せだった。
そんな言葉を作りメッセージを送信したのは全ての話がまとまった7日だった。
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瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。動き出しました。やっと、ここからどう動いて行くのが4でもよろしくお願いいたします。 (2022年10月23日 22時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - わわわわ💦動き出しましたね。本当に楽しみです。 (2022年10月22日 10時) (レス) @page50 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。ゆっくりですが楽しんでいただけたら幸いです。 (2022年8月4日 14時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - kkoyanagi様 コメントありがとうございます。泣顔頂きました! (2022年8月4日 14時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - 彼はどこに?続きが楽しみです。 (2022年8月3日 17時) (レス) @page7 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬奈 | 作成日時:2022年7月19日 16時