Ａ／Ｌ ３

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勘当されたことも、今はこっちで夜の仕事をしていることも素直に答えかなりびっくりされたけど。
俺は素直に付け加えた。




――――才能ないから、俺。父から稽古もつけてもらえなくて。見事な程に……家の恥ってやつ。






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代々伝統を受け継いでいる子供にとって家の人から稽古をつけてもらえないのは生き地獄。自分から稽古を断るならまだしも、つけて欲しい言うても親族からもつけてもらえない虚しさ。









――――今度、じいちゃんに会いに来ないか？





茂ちゃんは突然そんな言葉を言う。






――――覚えてないのに行ってええもん？




――――大丈夫やで。それに、叔母さんの仏壇に手を合わせてへんやろ？




そう言えば……亡くなった母の遺影も仏壇も今の家になかった……





モヤモヤした感情が発生していく。







茂ちゃんと連絡先交換して別れたのはちょうど引き払う１年前。






それから亡くなった母方の実家に顔を出したのはそう時間は経過していなかった。







代々伝統を受け継いだ家は父だけでなく……亡くなった母も同じと知る。







どうやったらこの家同士の結婚が成立したのか謎すぎて。







見合いでもない恋愛結婚だって言うんだから余計にわけわからん。







対面は祖父母だけやなくて、曾祖母にご挨拶までのオプション付き。






俺の記憶曖昧理由はそこで知ることが出来た。






こども心にダメージは大きい内容やった。







同じようにダメージを食らった年の離れた母の弟ともご対面までさせられ結構大変。






曖昧な記憶の中でも母はいつも笑っていたことを伝え、これで終わりかと思うていたん。







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終わらなかった。











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今の俺の境遇に激怒した曾祖母は俺にあの家を捨てて来いと言い出したん。








勘当されておるから捨てるも何もないんやけど。













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