101 ページ1
.
除夜の鐘が聞こえる。
それも近くの寺からとTVからって二元で聞く必要が分からんのやけど。
「108煩悩なんて少ないっ!煩悩はたくさんあってナンボちゃいます？」
なんて言いながら熱燗を飲む男。
「マルは多すぎや！」
なんて寿司を食いながら言う男。
「煩悩の塊だもんねぇ、マルは。」
なんて笑いながらTVのチャンネル変えたら
「コラボを邪魔すんな！」
なんてどつかれてマルちゃんは口尖らしているし。
「大トロが美味い。」
なんて言うと机をバンバン叩きながら訴え始める。
「1人1個ですって、大トロ！ゆうちん2個目！」
「マルが食べなきゃええねん。」
「ひぃぃっぃ、ゆうちんの鬼！僕が楽しみにしていた大トロを！」
「なら大倉の貰って食え。」
「はい？俺の何でマルちゃんに上げなきゃあかんねん。」
「サーモンとトレードしない？」
「格下げやん。大トロと勝負するネタにしてや。」
「エンガワ。」
「絶対トレードしない！」
そう言うてさっさと大トロを食うとマルちゃんの叫びが聞こえるのと同時に聞こえる声。
「外におる人にビビられるだろうが！」
信ちゃんの華麗な突っ込みが入る横でヤスはガリ食っているし、なにこのカオスな休憩場所。
初詣の手伝いをする代わりに回る寿司のテイクアウやら、雑煮に酒が差し入れされホクホク顔で食べる男５人。社務所の手前では年配の方々があーでもないこーでもない話しながら朝が来るまでこんな過ごし方になるって言うんだから大変や。
「おっさんたちと交代する時間やな。」
1時間交代、30分休憩は寒さで体調崩さない為。
ある程度平らげた寿司に蓋をして防寒対策をしっかりして社務所の奥から表に出ると冷えたビル風が通過していく。
.
「さーーーーむぅいいいいいいい。」
マフラーを巻いて完全防備マルちゃんはそう言うて決まった場所に走っていくと、遅れてヤスも一緒に向かう。
「大倉、行くで。」
なんて言われて一緒に行動するのは横山くんで俺もマフラーで首元をしっかり温めて裏手に歩いて行く。裏側から入れないようにするための警備は4人1組で氏子さんも一緒に警備すると言う何とも昔ながらのシステムやって思う。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。動き出しました。やっと、ここからどう動いて行くのが4でもよろしくお願いいたします。 (2022年10月23日 22時) (
レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - わわわわ💦動き出しましたね。本当に楽しみです。 (2022年10月22日 10時) (レス) @page50 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。ゆっくりですが楽しんでいただけたら幸いです。 (2022年8月4日 14時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - kkoyanagi様 コメントありがとうございます。泣顔頂きました！ (2022年8月4日 14時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - 彼はどこに？続きが楽しみです。 (2022年8月3日 17時) (レス) @page7 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀬奈 | 作成日時：2022年7月19日 16時
