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ヤスが気になっていた子がホテルから出てきたのを見て不機嫌になっただけのこと。
さっさと告白なりアクションを移していたら多少は良かったかもしれんけど、単純に片思いのような感じだから仕方ないとは思う。
「年下って怖い。」
「ヤスが奥手なだけや。」
「そうなん?こう、じわじわ距離を詰めて一気に!」
「ゲームか!」
「何となくそんな例えしか出来へん。最近恋愛なんてしてへんから忘れた。」
「そんなん言うたら俺もそうや。」
ポケットから出したのはミントタブレットで数個口に入れると同時に手が出され俺は揺らす。
いつから恋愛をしていない?
そんな疑問を感じるけど、日々忙しく過ごしていると何かを忘れて没頭した方が気楽になっていく。
もっと言えば、気楽な関係に慣れてしまうとそこから抜け出せなくもなる。
「横山くんってマルと過ごしている時は何をしているん?」
「隆平と?」
「割と一緒にいない?」
「ぼちぼち。」
「毎回謎で信ちゃんと何しているんだ?って、言うてるんだけど。」
ミントの粒を1つ嚙み砕いてから俺はクビを捻る。
「なにも。」
「なにも?」
「飯食って、隆平の部屋で映画見て時間なったから帰る?」
「なにそれ。」
「隆平は休みでも俺は休みちゃうやん。」
「まぁそうやけど。」
「たまに次にどこかで飯食う?って、ネットで検索?いたってフツーの友達。」
「そうか。」
「何考えているん?」
「いや、なんか週1に会っているならそう言う関係って?」
ヤスの素朴な疑問に俺は苦笑いして答えてしまう。
「ないな……隆平は一線を越えるのを求めてへんから。」
なんて冷静な返事を返すとヤスは驚いた表情になってからすぐにポケットに手を入れて妙に納得した
顔をしてから言う。
「アイツもそれ言うてた。」
「アイツ?」
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「大倉。」
不意に発しられた言葉に俺は微かに唇を動かしてしまう。
最後に会話してから季節は3巡りしている。
既に忘れてもいい存在なはずなのに、俺らはどこかで『オオクラ』の存在を忘れないように必死に口にしているような気がしてしまう。
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瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。動き出しました。やっと、ここからどう動いて行くのが4でもよろしくお願いいたします。 (2022年10月23日 22時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - わわわわ💦動き出しましたね。本当に楽しみです。 (2022年10月22日 10時) (レス) @page50 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。ゆっくりですが楽しんでいただけたら幸いです。 (2022年8月4日 14時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - kkoyanagi様 コメントありがとうございます。泣顔頂きました! (2022年8月4日 14時) (レス) id: e0d9c8d2ca (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - 彼はどこに?続きが楽しみです。 (2022年8月3日 17時) (レス) @page7 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬奈 | 作成日時:2022年7月19日 16時