58 ページ8
.
ハードだった。
こういうと「何が」って、言われそうなんやけど。
誕生会に乗り気でない俺に対して店と従業員むっちゃやる気で盛り上げてもらい、そりゃありがとうございます状態になった。これはこれでいいんやけど、客もありがたいことに来てくれた。
極太客も来てくれた、イコール、アフターがある。
誕生日の日は家でのんびりしたいとか頭の中でイメージはしていたん。
帰りに珈琲飲んでモーニング食って珈琲豆まで買って家で飲んじゃうとかいろいろ思っていたん。
思っていたけど、予定通りにはいかへん。
結局はアフターで家に戻る暇なんてなくて作業部屋で寝て起きて仕事行く前に同伴してから出勤して、昨日アフター出来なかった客。で、また作業部屋で寝て同伴で……そんなのを繰り返す事3日でやっと乗り越え、求めていた店に来た本日から３日間の連休と入り口に書かれていて呆然。
.
賽銭箱に50円を入れて作法通りの『２礼2拍手1礼』してからバスの時間を確認。近いルートの出発まではまでまだあると思うたらコンビニで買い物して遠回りルートでもういいやなんてもう投げやり。俯いて歩いていると目の前に人が立っているのがすぐに分かって顔を上げると「なにしてたん。」なんてむっとした口調で言う白い肌の人。
「よ、横山くん。」
「誕生日の日から3日間行方不明でヒナが捜索願出すとかアホな事言うてたで？」
「え……それ止めて。」
「止めた、止めた。食わせすぎたか？なんて本気で悩んでいたからな。」
「仕事やねんて。」
「マルが思い出したように話して穏便に済んだけどな。スマホの電源は入れておけ。」
「そこは謝ります。」
小声で言うとため息をしてから横山くんは俺の額にデコピンをしてから言う。
「ま、元気ならええ。」
「一応。」
なんて言うと、何となくわかったんやろうな。鎖骨辺りを指でトントンと合図するようにしたから俺は慌ててジャージのファスナーを首元まで一気に上げた。
「ま、そう言う事よな。帰って来れないのって。」
「ははは……」
乾いた笑いしか出来へん。
付けられていたのは予想外やった……
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瀬奈(プロフ) - 猫さま コメントありがとうございます。ｇ_t_165です。頻繁には更新してはいませんがこちらになります。申請してくださいね。 (2022年6月27日 17時) (
レス) id: 070125caaa (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - はじめまして いつも作品をありがとうございます 失礼ですがTwitterのユーザーを教えてもらえないでしょうか？ 急にすみません😢⤵️⤵️ (2022年6月26日 19時) (レス) id: 537de6aadb (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ショーン様 コメントありがとうございます。ワクワク・・・そ、そんな恐れ多い。これからも楽しんでいただけるようにがんばります。 (2022年6月12日 11時) (レス) id: 070125caaa (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - 更新ありがとうございます。もうもう更新の音がするたびワクワクが止まりません。 (2022年5月20日 19時) (レス) @page16 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀬奈 | 作成日時：2022年4月26日 15時
