28 ページ28
.
「スマホの番号が書いてない。」
「仕事用の名刺だから。7時は母が起きるのでその時電話させてもらえたら助かります。」
最強に焦っているのが分かる口調で言われて俺は返事を返してからジャージを脱いでから冷蔵庫をのぞきこんでからペットボトルを持ってマルちゃんに渡す。
「すいません。」
申し訳なさそうにキャップを開け飲んでから大きく息を吐き出した。
「1年しか住んでないのに安い理由は間取りなんよ。」
「間取り？」
「前の家主のこだわりで部屋数が少ない。１階に本来ならLDKの他に１、２部屋を配置するのにサービスルームにして部屋としての機能出来てないのがそこにあって。」
指を差して言うとマルちゃんはそっちを向いて納得する。
三畳しかないサービスルームは部屋の数には数えられないが、電機などの配線は来ているからおまけ的な部屋にはなっていて、すぐに納屋に行けるような作りで面白言えば面白い。
「２階部屋はいたってフツウ。だけど、ベランダの作りがまた特殊で洗濯干すのが難しいって事で家族ウケはよろしくない。駐車場も前の持ち主がラン○ルを止めるサイズで大きかったのを、防犯兼ねて作り変えてもらって今の感じ。そう言う諸々な難点があって新築よりは安くて中古でも少し高めで買ったん。」
「お安くはないですよ。」
「でも、高層マンションで生活するよりは安い。」
そう言いながら俺は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して飲みながら言うと、マルちゃんは何かに気づいたようで小声で言う。
.
「質問してもええですか？」
「なに？」
「その……そのお仕事していると恋愛は？」
「なに突然。」
「いえ、あの……お付き合いしているんです？」
マルちゃんの見ているものに気づいて俺はペットボトルをテーブルに置いてからサービスルームにある棚にある写真を手に取ってから言う。
「これ？」
コクコクと頷かれて俺は笑って答えた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瀬奈(プロフ) - ショーン様 スピンオフはいつか書きたいと考えてはいます。今回の作品は自分でも書いてい楽しくていつかスピンオフも書けたらいいな・・・と、考えてはいます。 (2022年4月23日 17時) (
レス) id: 070125caaa (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - ますます面白い展開にワクワクしてます。出来ることなら個々のスピンオフ読みたいです。出来れば�埒�です。よろしくお願いします。 (2022年4月22日 0時) (レス) @page39 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ショーン様 コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。 (2022年4月19日 16時) (レス) id: 070125caaa (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - もうメッチャ面白いです！楽しみです。 (2022年4月17日 19時) (レス) @page32 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀬奈 | 作成日時：2022年3月28日 23時
