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夜中の2時に何を話しているって感じやけど、感覚は修学旅行の下ネタぶっちゃけるあの感覚に近いんかな。俺はもう一度だけ棚にある写真に視線を向けてから「でもね。」と付け加える。
「今は何もできない。」
そんな言葉を聞いて横山くんの眉間の皺が寄る。
「なにも?」
誰だって思う疑問
「使いもんにならへん。」
これ以上の言葉は不要だと言うくらいストレートに言うと横山くんは分かったようでどう返事を返せばいいか分からないって表情になっていく。
「困らへん?」
「どうやろ。シたことないねん、怪我してから。」
「え?でもさ看護婦さんがこう……してくれるんだろ?」
「看護婦プレイの見過ぎや。」
「え?ちゃうの?」
笑いながら言うと、横山くんの顔が赤いまんまでオモロすぎる。
「自分の手が動くなら自分でするし、出来ない場合はベテランさんか男の看護師さんがハイスピード
でするからまずない。」
きっぱり言うと横山くん納得しておる。
「いや、あれはそのためのだからね。」
「そうなのか。」
納得された。
でも、逆にその方が俺としてはありがたいんだけど。
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「使いもんにならんって……その……」
「そう言う事です。キスも出来へん。」
「は?」
「でも、独りもんだとそう言うの必要ないやん。」
割と的を得た事を言うていると思う。
実家に戻ってからそう言うのに一切してないって言うのを横山くんにぶっちゃけて言うのもありなんやないかなって。
「フミカとは……その……」」
「会ってへんよ。電話で話すけど。」
髪の毛を軽く掻いてから俺は一度息を吐き出して言う。
「そんな感じ。」
「軽いな。」
即言われて俺は笑って素直に答えた。
「もう……恋愛はこりごり。」
「え……」
「大した恋はしてへんけど、女ともして、男ともしていい経験できたし。」
横山くんの視線が宙を見てから「女?」なんて口にする。
「大倉……女って……その……フミカと違うなら誰?」
「誰でしょ。」
笑ってそう言うしかない。
知られてない、俺が女と恋をしたこと。
勝手な恋心で向こうは俺を相手にしてなかったんだから。
そんな過去もあったなくらいでええやん。
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瀬奈(プロフ) - うずら様 コメントありがとうございます。無事に終わりました・・・一安心です。これからもよろしくお願いいたします。 (2022年3月25日 15時) (レス) id: 070125caaa (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うずら(プロフ) - 完結本当にお疲れ様でした。素敵な世界でした。ありがとうございました。 (2022年3月24日 12時) (レス) @page48 id: 916cc9618b (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - kkoyanagi様 コメントありがとうございます。聖書やスゥエーデン語は確かに分かりにくいですね、すいません。書いていてこれは許される?そんな愛でした。ライトな話が重くなりましたが、終わりにできてよかったです。次回もまたよろしくお願い致します。 (2022年3月23日 9時) (レス) id: e0b2c0462c (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - 完結お疲れ様でした。正直、旧約聖書やスウェーデン語はよく分かりませんが。愛するが故に…愛するがため…その人を奪い尽くしてしまいたい…。いいですねぇ〜一息ついたらまた倉丸のお話書いてくれたら嬉しいです。ありがとうございました。 (2022年3月22日 15時) (レス) @page48 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬奈 | 作成日時:2022年2月12日 17時