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「確定なんです？」
「俺がOK下から確定。なんでバイト休んで仕事してきてきてな。」
「嬉しいですけど、最近カメラ触ってへんから下手かもしれませんよ。」
「リハーサルから入って練習しとけ。」
「スパルタ。」
「そりゃ、カメラの才能少しでもあるのにくすぶっているのを見るのは気分良くない。」
そんな言われ方をされても何も出ませんよって言いたいんやけど。
「才能ないって。」
俺はそう苦笑いして返事を返した。
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―――金を出して買ってくれる人がいなければ趣味のレベル。
―――賞をとって初めてのスタート
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それがこの世界の厳しい部分。
友達に買ってもらうのではない、全く知らない人に買ってもらわなければ意味がない。
そう言う現実を何度も何度も見てきたから〈才能〉なんて言われても俺にはちっとも感じない。
構図の問題なのか
それとも、腕なのかはっきり言って分からない。
色彩で見せるのもいいし、モノクロで見せるのもありだし、デジタルの加工もできる
いろんな手法が出来る世界だから余計に難しい
その難しい世界にしがみついている俺も俺なんだけど。
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年3月23日 16時
