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「は？」
俺の反応を見てヤスはにんまり笑う。コイツ……なんか企んでいる！
「コイツ、夜のバイトしかしてへんくて日中暇なんよ。」
「ちょ、ヤス！」
「もしよければさ、マルが外に出れないときに大倉にお使いさせたらええやん。」
完全に話を進めていくのはやめて欲しいんやけど。
「それは申し訳ないかと。」
「マルだって仕事がいい感じの時に外出るのはしんどいやろ？」
「そりゃ……」
「だから、LI○Eで声かけたら買い物して玄関にお届け。デリバリーみたいでええやん。」
確かに暇はつぶれる。
「1回配達の値段決めて届ける。この考え良くない？僕って天才。」
「自分で言う？」
「もちろん。」
どや顔で言われて俺は大丈夫やけど先生は？って、見たら真剣に考えている。数秒してから先生は「お願いしてもいいですか？」なんて言うたん。
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出会いなんてこんな感じで起きるってこれも偶然なん？
必然？
分からへん。
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丸山先生は俺より2つ年上
高校生の時に取った賞は読書してへん俺でもわかるくらい有名な賞。
既に原作本が3作映画化
俺も映画館で見て衝撃を受けた作品の作者がこの人だって言うんだから世の中不思議。
「大倉さん、あの……ゆで卵は少し硬めがいいんですけどできますかね？」
「了解しました。」
そして、なぜか俺は……ヤスの話術にまんまとはまり丸山先生の家政婦をしているって騙され感満載で今に至る。そりゃ、目の前に万札1枚ちらりされたら食いついちゃうのが男じゃね？
1日3時間
週3日
日給1万円
3日で3万
そりゃ、誰だって食いつくに決まってる。
でも、これはお友達価格と念を押されてヤスに言われた。
実際は5時間1万円らしくて、俺の場合は3時間で手を打ってもらったのは休む暇なく働くことが前提。
ゆゆちゃんの時間にかぶらないようにしたらこれしかなかったって言うんだから、良し悪し分からへん。
そんな生活も1か月過ぎたらちゃんとペース掴めて何ら問題ない昼間家政婦、夜はゆゆちゃん生活。
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年3月23日 16時
