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過去の自分は確かにその辺の三流お涙頂戴ドラマに比べたらいい脚本になるだろうって思う。
生まれた時から違ったスタート。
いや、きっと親は望んでなかったんやって思う。
未成年で俺を生むって相当の勇気が必要やし、祖父と祖母はよくこの現状を受け入れた人なんやなって思うた。
ただ、これも生きていたらの話。
事故で亡くなった3人と生き残った俺。残されたのは俺だけだからどうなったかなんてそこで目に見えるやん。事故当初は身寄りがないから行きついた先はそう言う場所。
じゃあ、なんで俺はあのマンションでチカちゃんと？
亡くなった3人の残した遺産はそこそこあったから俺を育てる言うて引き取った人が……まぁ、この先もよくあるドラマと同じよな。
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換気扇下に行きスイッチを押してから煙草を銜える。
「出て行く必要はないから。」
みゆはそうきっぱり言うてから俺をじっと見つめてくる。
「俺が出て行くのを選択したら？」
「なんで？」
「あんなの送り付けられて平然と家に居座るって頭の悪いやつやん。」
「気にする必要ないじゃない。」
「みゆが良くても俺はよくない。」
きっぱり言うとみゆは大きなため息をしてから、俺の傍に来て腕を組んでから言う言葉は意外って言うたら意外やった。
「出て行くことは許さない。」
「はぁ？」
「忠義が出て行くことは許さないから。」
思わず眉間に皺を寄せると左右に軽く首を振ってからみゆは言うた。
「忠義はあの資料を見なかった。」
「見たやん、なんで？」
「見せてない。」
「みゆ！」
「私がそう言うのだから従えばいいの。」
完全にコイツの考えが分からへん。
そう思うた後にみゆは一度目を伏せてから言う言葉は想定内やった。
「私の命令だから、従って！」
見せてない
つまり、俺は知らないままこの家にいればいいって言う。
この件は家族間の話だからそこで解決させようって魂胆なんやろうな。
「命令な。」
俺はそう言うてから煙草の灰を灰皿に落として黙ってみゆを見つめた。
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瀬奈(プロフ) - kkoyanagi様 コメントありがとうございます。本当にどうなるんだろう？と、書いてる時分が思いながら書いてしまいました。大人の話も楽しんでいただける様に書いていきたいです。 (2021年3月12日 8時) (
レス) id: d24f83f6f0 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。毎日更新が凄く楽しみでした。終わってしまうのが寂しいです。大人のお話も次のお話も凄く楽しみに待ってます。 (2021年3月10日 15時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ミムラ様 コメントありがとうございます。ゆっくり時間かけての更新ですがこれからもよろしくお願いいたします。 (2021年3月4日 16時) (レス) id: d70537b0b4 (このIDを非表示/違反報告)
ミムラ(プロフ) - 毎日楽しみに更新待ってます。大人の部分楽しみです．文章、言い表し素敵です。 (2021年1月22日 10時) (レス) id: 7580c075fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年1月20日 16時
