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「でも、大倉を自分の子供だって確信してたんちゃうの？」
「チカちゃんと俺が一緒におったからちゃうの？チカちゃんと血縁関係ない俺があの人の子供ってありえへんし。」
言うてへんけど、勝手にDNA鑑定して一切関係ないって証拠も俺は手に入れてるんやけどね。あの人たちと血が繋がっているとか知ったら卒倒するはさすがに。
カウンター席の方が騒がしくなるのは出会いを求めての人が多くなってきた証拠。俺は黙って見ながらヤスを見て言う。
「ヤスに聞きたいことあるねん。」
「僕に？」
「こどもの頃の写真でさ、チカちゃん写ってるのない？」
「チカさん？多分……あったと思う。」
「出来たら何枚か欲しいん。」
「ええよ。多分、オカンがアルバムに綴じてると思う。でも、どうして？」
「手元に写真ないから。」
灰皿に灰を落とすといびつな形で崩れ俺はそれを見ながら言う。
何も残ってない、覚えているのは俺の頭の中だけでこの人がチカちゃんだって言う存在を示すものがないん。写真を撮るという考えがあの頃の自分にはなかったし、最後の時に持っていたガラケーの存在も今となっては覚えてないから何も残ってへん。なら、ヤスに持っていないって聞くのが普通やと思うん。
唯一、俺が信頼しているこの人に。
「追い出されたとき処分されてるって、鬼やな。」
「そんなもんちゃう？まさか俺だってそこまで家賃払ってないなんて知らんかったもん。チカちゃんの身内が金払わない言うたから売れるもん売って金にして残りはゴミって扱いかな。」
あの頃の記憶がほぼない。
多分、俺のキャパを越えてしまって覚えてないんやと思うけど。
騒がしい店の音が居心地いいって俺は相当疲れているんかもって思いながらヤスと話をしていた。
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瀬奈(プロフ) - kkoyanagi様 コメントありがとうございます。本当にどうなるんだろう？と、書いてる時分が思いながら書いてしまいました。大人の話も楽しんでいただける様に書いていきたいです。 (2021年3月12日 8時) (
レス) id: d24f83f6f0 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。毎日更新が凄く楽しみでした。終わってしまうのが寂しいです。大人のお話も次のお話も凄く楽しみに待ってます。 (2021年3月10日 15時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ミムラ様 コメントありがとうございます。ゆっくり時間かけての更新ですがこれからもよろしくお願いいたします。 (2021年3月4日 16時) (レス) id: d70537b0b4 (このIDを非表示/違反報告)
ミムラ(プロフ) - 毎日楽しみに更新待ってます。大人の部分楽しみです．文章、言い表し素敵です。 (2021年1月22日 10時) (レス) id: 7580c075fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年1月20日 16時
