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「ありがとうございます。」
無事に交換完了。
俺の手元にひなのちゃんが降臨。
あぁ、俺って喜ばれたことしている。
今更、交換した人の顔を見てどこかで会った事がある気がしたんだけど思い出せなくて「大事にします。」と口にしてから会釈をすると交換相手はエスカレーター近くで待っていた友達の所に行き騒い
でるやん。
大人でも騒ぐんやって、間違いやない。
あれ？でも交換した人……どこで見たっけ？
「あれ、うちの会社の子じゃん。」
キタミツの言葉に俺は「マジで？」なんて返事をしたら不思議そうに言うたん。
「営業だからこちらとは交流はないんやけど、あの3人は覚えてる。」
「なんで覚えてるん。」
「怖いから。」
きっぱり言いはなったよ、この人。
「怖いって、なにしたん？」
「間違えて書類持ってきたら怒られた。」
それって、キタミツが悪いって事やん。てっきり何かやらかしたかと思うたし。
「なんでともちんみかちんがいなくてひなのがお前の手元にあるん？」
「ひなのちゃんな、呼び捨て厳禁！交換したんよ、真ん中の人と。」
「交換しないって言っててそれ？」
「いや、いきなり出されて交換して欲しいって言われて……そう、言われて……」
「良かったじゃん。推しを手に入れて。」
「ほんまに。来週にはこのくじ引きはないし、そこはほんまに助かった。」
「そもそも、相手は大倉だって向こうは分かってないと思う。」
「俺って？」
「知ってたら声かけないだろ。」
「そうやな。」
「俺なら休みの日に会社の人と会うの嫌だから声はかけないかな。」
差し出された缶コーヒーを手に取って「せやな。」なんて返事をするとキタミツはさっさとジュースを飲み始めて言うたん。
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年1月18日 20時
