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1月も半ばになるとカフェの設備メンテでお休みとか、エリアの手入れとかで植物園は長期閉園なるんやけど、従業員は何ら変わりなく出勤している。


客がいないときにしか出来ない修復や、配置換えしたり、カフェの内装工事は2月末まで結構な大掛かりな工事で厨房メンバーは暇だから新作メニュー考えるとか言い出して休憩室は出入り禁止とか恐ろ
しいこと言うし。





昼飯どこで食えばええねん。





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「なんかすごいですね。」




思わず出た一言に先輩は「すごいよ。」通常運転の返事。




床もそろそろ限界だったから、張り替えてからの内装工事だから時間もかかる。





「マジ、細かい作業無理や。」





煙草を吸いながら思わず出た言葉は作業日程が張り出されていて、細かい文字できっちりびっちり工程が書かれていて理解不能状態。




結局いつまでが床の張替?





指で工程表の日付を確認している時やった。





「兄ちゃん、なにを知りたいん?」





急に声をかけられ振り向くと、業者の人がおった。




「いつまで床の張替なんかなって。」




「来週やな。」



「来週……」




「そのあとに壁紙したりだからまだ時間はかかるで。」



「そうですか。」






まだまだ休憩室は厨房メンバー専用の部屋になるってことか。





温室で飯を食うのはかなり長くなりそう。





業者の人は一服時間らしくてコーヒーを飲みながら掲示されている日程表を眺めてペンで修正を入れていく。これまた細かい文字で何を書いているんだかさっぱり。





「変更とかあるんです?」





素朴な疑問を投げかけるとその人は笑って言うた。



「あるな。あのカフェの小屋は結構老朽化しとるから手直ししてやらんとかわいそうやん。」



「老朽化ですか?」




「長いねん、俺のガキの頃からあった建物を改築してのカフェだから。」




そんなに昔からあるんや。




いや、そもそもこの人が昔からここに来ているほうが凄いんちゃうの?





「村上くん、ちょっといいかな?」




チーフの声が聞こえると「はいはーい。」なんて返事をしてその人は缶コーヒーを持って奥に入っていった。植物園の営業は先代からって話だから軽く30年は過ぎているんやろうか?






しかし、あの業者さんの年齢分からへん。






軍手をしてから俺は温室作業に戻った。





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作者名:瀬奈 | 作成日時:2020年11月17日 16時

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