アカシア 2 (ページ8)

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「結局ノーパンで仕事って健康法もええところやな。」

「縮こまって健康なわけないやん。」

「デカいんだから少しは小さくなればええんやって。」

「ちょ、すばるくん！」

顔を真っ赤にして俺が反応すると大笑いしているんだけど、おかしいから！そもそもラーメン屋での会話ちゃうやん、周りの人何言うてんの？って、顔になるから。

「帰ってきてやたらと風呂に浸かるから何してるんって思ったら、そうかそうか縮まっていたからか。」

「そこを強調せんで！」

何が恥ずいって、そこまで仲良くない人に俺の大事な部分を見せたことが死ぬほど嫌やったん。
それもフェアリーさん、俺の見て鼻で笑って出て行くとかありえへん。

「背中は見られてないんやろ。」

グラスをテーブルに置いて俺は頷いた。

「なら、ええんちゃうの？お前のその部分をヨコに見られて終われば安泰やん。」

「安泰？見られてんですよ？」

「あれやん、毛の手入れもしっかりしているからええやん。」

ちょっと待ってください、今何て言いました？

「なんで毛の手入れしているの知ってるん！」

「そりゃ、俺やで?」

全く意味わからへんけど。

「見たん？」

「お前の腹毛がないのは知ってるからな。」

俺の大事な部分が見られたって言う悲しみを笑いにされているのがおかしない？

餃子を食う俺
ラーメンをすするすばるくん

「すばるくんはいつまで仕事です？」

「俺は28日までやな。大倉は30日までやろ？」

「そうっすね。」

「年始はどするん？」

「どうするって……予定はないっすよ。すばるくんは丸山さんとですか？」

「聞きたい？」

むっちゃ悪い顔してにやにやしているんやけど。

これって惚気を聞けって言う事？

「……短めにしてください。」

「なんでええやんか。」

「長いんやもん。」

「俺と隆平の話をそんなに聞くのが嫌か。」

「ここでは嫌や。」

「家で濃厚なのいこうか？」

「あっさり希望。」

俺の言葉でつまらなそうな顔をしたんやけど。そんなに熱く話されてどう反応すればええか正直分からへんやんから困るって。

ビールを飲みながら相変わらずくだらない会話なんやけど、俺はそれが最高に幸せやって思う。女の子と話すのもいいんやけど、こうした男子高校生のノリは何年たっても大事やと思うねん。

「とりま、隆平のやばい話からしようか？」

「家でええから！」

ほんまくだらない会話なんやって、俺とすばるくんのは特に。