検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:34,206 hit

81 ページ36

.


「え……亮ちゃんと……」



「あぁ、こないだのコンサート終わりに解消した。自分の気持ち素直に亮に言うたら激怒されたけどな。」





「頭の中混乱やわ。」






俺はソファーに座ってヤスを見た。






「俺は大倉がええねん。ずっと一緒にいて気づかんかったけど……大倉が……一番なんや。」






「いや……俺は……」





「ヨコちょはあかん。」




.



「ヤス??」






「あの人はあかん。大倉をダメにする。」







何を知ってそういうんだ……






横山くんの苦しみを知っている?






「なんで……そんな言い方すん?」






「大倉は騙されてん。」






「なんでそんな言い方すん!!」







声を荒げてつい言うとヤスはわなわな震えて答えた。








「ヨコちょ……いま……亮とおる。」





「は??」





「亮と一緒に住んでる。」





「は???」





何を言ってるんだ?





横山くんが??





.





頭が混乱なんてもんじゃなかった。






「まじで?」






俺の言葉にヤスは妙にうなずいていた。







「ヨコちょは優しい人がいたらそうなんやって。」







ヤスの言葉を全部信じる気にはならなかった。







コンサート最終日に横山くんは俺にそう確かに言った。





.




『とりあえず自分一人で解決できるように努力すんから。』









.

82→←80



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
127人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:瀬奈 | 作成日時:2020年3月21日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。