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「みじめやな……」
「横山くん。」
「電話来るといつもああなんねん。怒られるんちゃうか？そう思ったら謝るしかできない。」
「ずっとですか？」
「長いな……結構厳しいんやんか……あの人。完璧な人だからオレも同じようにって言われるけど出来ない。だから殴られる。」
「ひどすぎじゃないです？」
「相談も出来ない……あの人は信頼もありそんなことするなんて誰も思わん。言ってもオレが戯言言うてるもんや。」
「でも、それじゃ横山くんがしんどいじゃないですか。」
「オレが我慢すればいいだけやん。」
それは間違っている。
そう伝えたい……でも……それを今言ったら横山くんは受け入れてくれない
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「知られたら倍になってくるから距離を置いたのに、大倉まじで……」
片方の手で目元を隠す。
泣いているんとちゃいます？
頬にゆっくり伝わるのは涙ですよね。
「横山くん……泣かんでください。」
「泣いてない。」
ウソばっか。
そうやって我慢したらしんどくなりますって。
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撮影が終わったのは深夜だった。
さすがにこの時間に病院は行けない。
実際、あの後全然寝れなくてずっと横山くんの姿を見ていた。
寝ているのか、起きているのかわからない。
どうすれば、先輩から距離を置くことができるんだろう？
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2020年3月21日 20時
