23 ページ23
.
「近いですよ。ドラマとか雑誌で見ますけど近いですよ。逃げたらええですやん。」
『無理や。』
「なんで？」
『逃げれるならとっくに……』
.
「好きなんですか？」
つい……
口調荒く言ってしまった。
それもとどめ的な言葉。
『好き？そんなわけない。』
なら……
.
なら……離れたるべきだろ。
いくら先輩だってやっていいこと悪いことくらいわかるだろう。
「横山くん、明日あいてません？」
『明日？』
「そうです、明日。」
『明日は……わかんない』
「あちらは仕事じゃないんですか？」
『そうだったかな？なんで大倉のほうが知ってん？』
「調べました。」
『は？？』
「調べました。あの人、俺ずっと考えたんですよ。横山くんがビビるのも気になったし。確かに、そ
りゃ逆らえませんけど……横山くんにたいして酷いです。」
.
『調べたって……』
「あからさまには調べてません。スケジュールくらいはマネージャーに聞いたら教えてくれますもん。だから話したいんです。」
『大倉?』
.
「横山くん心配なんです。とりあえず後でメールしますのでその場所に来てください。じゃあ、俺も
したくあるんで。」
.
勢い余って電話を切る。
そして画面を見た。
折り返しはしてこない。
一息してメモを破り捨てた。
あの人の名前をむちゃくちゃ書いていた。
逆らえない
だって、それは尊敬されている先輩だから。
.
一種の賭けを俺はしたんや。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瀬奈(プロフ) - ゆうみ様 コメントありがとうございます。過去の作品ですが喜んでいただけて嬉しいです。のんびりですがこれからもよろしくお願いいたします。 (2020年3月5日 22時) (
レス) id: d70537b0b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 初めまして！こういうお話が読みたかったので巡り合えて嬉しいです！更新楽しみにしてますので頑張ってください！！ (2020年3月5日 15時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瀬奈 | 作成日時：2020年2月22日 11時
