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「やっぱちゃうよな、こういう作品。」
デザートプレートをうっとり見てスマホで撮影していく姿はさっき僕に声をかけた人と全く違う。皿を手に取ってまじまじと見て「綺麗や。」なんて口にしている。
「食わないなら食うで。」
「は?誰が食わない言うた?」
専務との言い合いに里田さんは思わず笑っているし、ゆうちんは「なにあれ?」とか言ってるし不思議な感じである。僕はマカロンをじっと見てしまう。
淡い色のピンクはベリー系だと思うけどなんとなく違う気もする。
ピスタチオの香りがしたプリン?いや違う気もする。
スプーンで傍にあるソースを付けてから少し口に入れると遅れてくる味はホワイトチョコ。見えないけど2層のムースだったと今更ながら感じる。
「すごい……」
思わず出た言葉
「高い味よな。コンビニにはない味や。」
「それはそうでしょう。」
「マルと食うのってコンビニか居酒屋のデザートやん。」
「簿は嫌じゃないですよ。」
ついそんなやり取りをすると里田さんが「相変わらず仲良しですね。」なんて言ってくるとゆうちんは顔を少し赤くしてから言う
「腐れ縁やもん。」
嫌じゃないって表情で言ってくれて僕は少しだけ嬉しくて笑ってしまう。彼の視線が一度来てからすぐに反らされてからスプーンで同じようにムースを口にして嬉しそうに笑う。
見入ってしまう
ほんまに美味しそうって顔をしてスマホを取り出してフリック入力していく姿を僕はどこかで見た記
憶が……
何だろう?
どこかで?
見覚えがある?
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作者名:瀬奈 | 作成日時:2019年12月3日 18時