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ここの会社さんは報告書見る度に上層部の人と面会は今までできたためしはない。頑張っても係長？いや、部長止まりでそこから上にアポを入れたいって話を持って行っても話が進まなかったのを覚えている。
今回はどうやって専務さんと面会で来たんだろう？
弟さんがどんなアドバイスをしたんや？
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「櫻井部長が言うには先方の弟さんがたまたま帰省中で、面会くらい何も減るのではないって受け入れさせた。って、話をしていた。」
「鶴の一声じゃないですか？」
「それな。」
焼酎のソーダ割2杯目を飲みながら言うゆうちんは結構な驚きだったらしい。そりゃ、部長止まりの面会何回していたか……僕が知っているだけで10回近いし、その度に決済の確認見ててしんどそうやって思うたし。
「きっかけは出来たんですよね？」
「櫻井部長とこっちで会う話までできてるんよ。」
「こっちで？どなたと？」
「専務さん。」
「すごいじゃないですか。」
「ほんま。」
肩肘ついて飲んでいるゆうちんはあまりの話の進みに頭が付いて行ってない感じに思えた。まあ……自分が通ってのダメだった会社でもあるから余計に。
「弟さんってどんな人なんやろ。」
ボソッと言う言葉に僕も「そうやねぇ。」と返事を返してから煙草を銜えた時やった。先日、僕を知っていると騒いでいた営業さんが入ってきて目が合った時にゆうちんが手を振っているし。
「え？知り合い？」
「生田？同じ営業しているから何度か顔を合わせているからな。」
「そうなんや。」
「同じ業界関係は仕事離れたら飲み友達。」
「そう言うもんなんです？」
「そう言うもんだって。」
同じように手を振ってからすぐに離れた席に座り話をしていく姿は仕事から解放されたって感じが見える。
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-----大倉のこと忘れたのか？
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あの人も大倉さんの事を知っている？僕は首を少しだけ傾げてから灰皿に灰を落とした。
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2019年12月3日 18時
