貴 方 は 私 の 宝 物 ( 所 有 物 ) 【刀剣乱舞】【一期一振】

溺愛度22% Higekiri side ページ26

ずっと、Aに会いたいと思ってた。





僕は元々、Aの祖母が主だったんだ。





主は厳しいときは厳しいけれど、優しいときは凄く優しい人だったから短刀には凄く好かれてたんだよね。





僕はそこで、40番目に顕現した。顕現したとたん弟の・・・・・えーと、ぴざ丸？だっけ。がいきなり泣きそうになっててびっくりしたよ。




僕達の主は公平な人だったから、新入りの僕でも近侍を任されることもよくあった。




その日は僕がたまたま近侍の日で、主が一仕事終えたあと、僕に言ったんだ。




「ああ、髭切。今から孫に会いに行くんだけどあんたも来るかい？」



何故その質問にうなづいちゃったのかは今でも分からないけど・・・・。





きっと、Aの何かに僕は、引き寄せられたのかな。




何回もゲートを潜り、初めて来た主の孫がいる場所は、立派に花が咲き誇る花畑だった。




そこに大声で呼び掛ける主。



「おーい！A！！おばあちゃんが来たよー！」



近くにいる僕の耳には、大音量の声が響いたけれど、そう叫んだ主は生き生きとしていた。






そして、しばらくたってから向こうから走ってくる幼い少女。




その子はなぜか凄く転んでしまっていて、そのたびに主が「A！！！」と叫んでいた。







そして、やっとのことでこちらに来た少女に僕は目を奪われた。







さらさらの黒髪。



凛とした光を持つけれど、幼さも含んだ赤色の大きな瞳。




ふっくらとした、きっと化粧もしていないだろうに美しい桜色をした唇。





白く、柔らかいのが見てとれるくらいの白い肌。



Aのすべてが僕にとっての衝撃を与えた。




そして思った。僕は、この子を守らなくちゃいけないんだって事を。

溺愛度23% Higekiri side→←溺愛度21%

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す