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キセキ76 ページ38

古橋「痛みはあるか?」


A「そりゃまあ...。
試合翌日よりは断然いいんですけど」


古橋「医療用のサポーターを...」


腫れた足首を撫で
サポーターを用意しようと立ち上がった所で、ふと人影が差した


その人物を見上げた白凪が
立てた右足に顎を乗せて笑みを浮かべる


A「久しぶりだねぇ


青峰、さつき」


クスクスと笑う白凪がベンチの上のカバンを古橋へ渡せば
彼は青峰と桃井を一瞥するだけで白凪の治療を再開する

さつきはその脚を痛々しそうに見つめたが、白凪は特に気にした様子なく問いかけた


A「で、2人はどーしたの?
まさか、ただ温泉きたわけじゃないでしょ。

近くで練習試合して
その流れでここに俺らがいるの知って、試合の報告かなぁ?」


桃井「...さすがシロ君だね、正解だよ。

これ、WCのトーナメント表」


わざわざ桐皇が出向いてまで
トーナメント表を見せに来たのだから、それなりに面白い組み合わせなのだろうと白凪も予想はしていた



初戦の相手を見てその表情は険しくなる



青峰「脚、治ってねーと張り合いねぇからな」


A「...言ってろ」




───霧崎第一学園(東京)
VS桐皇学園(東京)────


まさかの初戦、キセキの世代
新鋭の暴君こと天才スコアラー青峰大輝を有する桐皇学園
悪名高い花宮真率いる白凪Aをエースに添える霧崎第一学園


頭脳派と心理派のPG

形の違う敏捷性をもつエース




ほぼ間違いなく
第1回戦対戦カードの中で注目大本命となる


しかし
白凪はそれを返すと視線を逸らしため息をついた


白凪「どうせ当たるなら早い方がいいけど...見世物にされるのは不快極まりないな」


桃井「見世物って...」


白凪「だってそうじゃん。
観客の楽しみは、“キセキの世代スコアラー青峰大輝”がその試合でいったい何得点獲得するか。

俺らなんて
どれだけ点差を縮められるか、まあ簡単に言えばどんな悪足掻きをするかが見物くらいでしょ」


きっと彼はそれを本心から言っていたのだろう
そしてそれは、おそらく間違っていない

けれどそれは
およそ“あの頃”の白凪Aならば決して口にしないはずの言葉で



改めて痛感することになる


彼は本当に自分達を仲間だと思っていなかったのだと

キセキ77→←キセキ75



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琉月(プロフ) - 冬獅子さん» お返事遅くなりました!まさか、可愛くて癒されるという反応がいただけるとは思っていなかったので、意外でした...! (2017年3月3日 16時) (レス) id: b79a328951 (このIDを非表示/違反報告)
冬獅子(プロフ) - 続編おめでとうございます!白凪の性格とても可愛くて癒されました〜。誠凛との戦いでどうなっていくのか楽しみです! (2017年3月1日 0時) (レス) id: fdc0b78813 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琉月 | 作成日時:2017年2月28日 17時

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