なぜか懐かれた【羽生結弦】 (ページ4)

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美琴side

クラスに着き席についた
私は友達と呼べる子がこのクラスにいないため、基本1人なのだ。

『1人は気楽で良いねー』

「1人じゃないよ。なにおばさんみたいなこと言ってるの？」

『！あれ、ゆづ、先生は？』

「置いてきた」

『置いて来ないでw』

「は、早いわ……」

先生がすぐに階段をのぼってきてははぁはぁと言っていた

『先生体力無さすぎ』

「階段のぼりながら走るのって体力いるのよ」

『ふーん』

「まぁそれより貴女は席に着きなさい？朝の会始まる前に紹介するから」

『はーい』

私が席に座ると先生が先に教室に入ってきた

「今日から転校生が来ます。来なさい、羽生結弦くん。」

「はい」

ゆづが登場した途端女の子からキャーキャー言われていた

「自己紹介しなさい」

「僕は宮城県から来ました。趣味特技はスケートで今の目標は4回転トウループです。」

『すごいね、ゆづくん！』

「まだ飛べないけど、うん。」

ゆづくんは窓側の空いてる席に座った
因みに私は廊下側の席のためちょこっと離れていた

私は教科書と筆箱を持って教室を出た

ーーーー

ゆづside

今朝、教室出てから帰りの会まで美琴は戻って来なかった。

「どこに行ってたの？」

『ん？』

「朝からさっきまで、どこで勉強してたの？」

『んんー、教えられない。ごめんね』

にへらって笑うけど、少し苦しそうに見えた。
まぁ人には必ず秘密あるし、仕方ないか。

「そ、気が向いたら教えてよ。」

『うん』

それでも苦しそうな顔がそこにはあった
僕は笑っていて欲しくて、別の話題にした。

必然的に仲良くなったこの子はやっぱり笑顔が似合う

『……海斗って名前、誰。』

話すときいつもその子の名前が出てきていた
何故か気に食わない

「隣のクラスの早川海斗！」

ニコッと笑う彼女の姿は恋してるみたいだった
“だった”じゃなくて、してるんだ。その子に

『そう』

「うん！カッコよくて可愛くて優しいんだよ」

何故か気に食わなくて、彼女が好きなアニメの話をした。