なぜか懐かれた【羽生結弦】 (ページ11)

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美琴side

ホテルでゆづと再会した
水を買ったのは自分のではなく、真央さんのらしい。

『相変わらず優しいね』

「俺が行くって言ったの、会話が気になって。」

『そうだったんだ、言ってなくてごめんね？』

親同士なら連絡持ってるから、行くと伝えとけば良かった。

「んーん、美琴が取った行動は正しいよ。俺多分気にして思いっきり滑ること出来なかったかも」

『それは困るなぁ』

「でしょ？約束守らなきゃってなるから」

『約束？』

「忘れちゃったの？ファーストキスまで奪ったのに」

『ヴっ…覚えてたの？』

子供のときのおままごとぐらいにしか思っていなかった

「俺はいつも本気だよ」

ゆづはいつも本気だった
スケートに関しても、私のことに関しても。
彼はきっと生きてるうちは本気なんだと

「帰ったら俺に時間くれる？言いたいことあるんだ」

『私明日の夜までここにいるよ？』

「日本に帰って来てからで良いよ、スマホ持ってる？」

『え？あ、うん持ってるよ。』

「貸して」

私はスマホを取り出して、ゆづに渡した。

『暗証番号はゆづの誕生日だよ』

「え？ってマジか」

『まじー』

「美琴は嘘つかないね」

『Wいや付くよ、ここにいること親に伝えてないしー。』

「え？それ良いの？」

『だって言ったら絶対ダメって言われるじゃん、お金も出さないくせになに言ってるんだコイツって思うの嫌だから、友達と口裏わせしてここにいるー。』

私がやること親は全部ダメという
お金出さないくせに何言ってるんだコイツら
しかももうチケット当選したあとだから、行かないと言う選択肢は残っていなかった。

「そーなんだ、美琴頑張ったね。」

よしよしと頭を撫でられた

『へ…？』

ゆづが引っ越してから誰も言ってくれなかった
1番欲しい言葉をゆづがくれた

「俺が分からないとでも思った？今までの分も褒めてあげたいけど、真央ちゃん待たせる訳には行かないし。夜中に俺の部屋に来て？」

『へっ…！？ちょ、部屋番号知らない…！』

「LINEで教えるよ、今日は寝かせないからね？」

『なっ…！！////』

変な意味で捉えちゃうからやめてほしいんだけど…！