恋集め（JW）

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桃side





濱ちゃんが携帯から目を離しドアの方を見たから
何かと思って目で追うと流星が出て行こうとしていた。

来てたん全然気付かんかった。

いつもならそろそろ来るかなってぐらいなのに。



「ええの、行かんで」



会うの、久し振りなんやないん。

そう言う濱ちゃんに、そうやなと返して
楽屋を出る流星を追いかけた。



楽屋を出た廊下にはもう流星は居なくて
部屋に行くと既に服を手に取っていた。


ガチャリというドアの音でこちらに気付いたんだろう。


こちらに目を向けてふわりと微笑み、



「望」



と呼んだ。


甘い声で呼ばれると胸がじんわりとあったかくなる。



今は二人きりだから。



「流星」



そう言って、ぎゅっと抱き着いた。


そうしたらいつもより少し強く抱き締めてきたから、



「……流星？」



と思わず聞いてしまった。



いつもならもっとふわりと抱き締めてくれる。


よく力加減がおかしいってメンバーは言っているけど、
俺に対してはそんなこと全くない。


優しく触れてくるからもどかしいぐらいだ。



それなのに。



「何かあった？」



流星の顔を見て聞いてみたら、はっとした顔をして「何も無いで」と言われた。


そのまま離れて着替えようとするから、腕を取った。



「言うてくれな分からへんよ」



こんな風になったのは絶対俺が関わってるから、理由が知りたい。


なぁ、と聞いたら少し困った顔にさせてしまった。


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