【デジモンフロンティア】幼馴染みは今でもツンデレ続行中。×6 (ページ5)

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もしもシリーズその五。

勝負。

*

「来なよ、ぶった切ってあげるから」

唇についた血を指で拭って、目の前の小さな少年…ルーチェモンを睨み付けた。

まだ、まだ…やれる。

私だって…守りたいんだ。

「生意気な」

嘲笑うルーチェモンに切りかかり、その白い肌に赤色をつけた。

私のじゃなくて、ルーチェモン自身の血。

「ヘリウモン、本当に残念だよ。そんなに強い力を持ちながら僕に仕えないとはね」

「お前みたいなのには仕えたくないんだよ」

ぐちゅりと、気持ちの悪い音が耳に入る。何だろうと思えばルーチェモンの手が横腹あたりに貫通した音だった。

「…!!」

地面に膝をつけば、一気に血を吐きそうになる。

拓也達が近寄ろうとするのを手で制止して、ふらりと立ち上がる。

駄目でしょ?まだ、こんな場所で終わるのは。

違うだろう。私が、ヘリウモンが仲間を巻き込むのは。

自分で巻き起こした事は自分の手で片をつけるんだ。

「どうした?もう終わりかい?」

「は…まだ、こんなので終わらないよ」

目には目を、歯には歯を。