【男主】第7の最強と蝶【新門紅丸】 (ページ3)

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少年、二日ページ3

『ねぇ…お母さん…嘘だよね…？そんなことしたら…鳥も、海も見れない。太陽の光だって…』

母｢何を言っているの？そうしないと外に出れないわ？｣

『で、でも！僕やだ…っ！！』

お母さんの指が僕の口にかかる。

今気づいたが、お母さんは手にナイフを持っている。

母｢黒夜…今なんて言ったの…？嫌って言った？なぜ？お母さんは、あなたのために毎日頑張ってきたのよ？！なぜお母さんの言うことを聞けないの？！毎回毎回！！｣

『お母さん…やめて…やめて…』

僕の口に入るお母さんの手に力が入る。

『あが…おがあ…さ…やめ…』

母｢黙りなさい！！｣

お母さんがナイフを持つ手を上げる。

次の瞬間。

『あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛！！！』

痛い！！

痛い痛い痛い！！！

左頬が耳まで裂けた。

頭が真っ白になる。

お母さんに痛みを訴えようとしても言葉が出ない。

『あ゛ぁ゛ぁ゛…あ゛ぁ゛！』

右頬は耳までは裂かれなかった。

母｢次は、目ね。大丈夫。きっとすぐに楽になる。｣

やめて。

母｢目は綺麗に取らないとなの。頑張ってね。｣

お母さんが…笑ってる。

目にお母さんの手がかかる。

あ…

『あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛』

助けて…助けてよ…

こんなことになってまで、外に出たいわけじゃなかったのに。

これじゃあ、何も、外に出ても…

母｢やっとひとつ。頑張ったわね。あとひとつよ。｣

嫌だ。

もうやめて欲しい。

なんでこんな…

痛みを感じなくなってきた。

もう終わるんだ。

目がなければ、そとに出ても意味が無い。

口がなければ、お母さんと笑えない。

これじゃあずっと…ここにいた方が良かったじゃないか。

でも、お母さんが笑ってくれれば…

でも僕はお母さんの笑った姿が見たかった。

僕は左目を覆った。

母｢何をしているの？なんで、そんな目を守るような…この！！｣

指の隙間からお母さんがナイフを振りかぶったのが見えた。

そして僕の目を手ごとナイフで突き刺した…のだと思う。

痛くないから分からない。

右目がないから見えもしない。

目には届いていなかった。

…？

あつい…

急に…一体何が…

恐る恐る目を開ける。

そこには…

母｢うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ！！｣

お母さんが…燃えていた…